掛け紙に鹿児島黒豚と辛子明太子（めんたいこ）という九州を代表する名物の写真が上と下に配置されている。辛子明太子は１９７１年から博多の味を守り続けて製造販売をしている「まるいち」の、吟味された良質の原卵を使用。ふたを取って中身を確認すると、錦糸卵の上には紅ショウガがのり、黒豚のたれ焼きには白ゴマがまぶされていて食欲がそそられる。辛子明太子は食べ応えのありそうなほどしっかりと入り、食材では三原色で唯一使用されていない緑をカップの色で補っている。その下には味付けご飯が見え隠れ。別枠にはたたきゴボウと高菜漬けが控えている。

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　黒豚のたれ焼きは驚くほど柔らかく、見た目と九州であることを加味しても意外な薄味で、とてもおいしい。

　辛子明太子の皮は箸でさっと切れて食べやすく、ピリリと来た瞬間に白米が欲しくなる味だ。

　錦糸卵と紅ショウガの部分はシャキシャキと歯応えがよくて、あっさり感を裏切らず、ほのかな甘みを感じる仕上げとなっている。

　副菜のたたきゴボウは若干の酢で締めてあり歯応え十分。高菜漬けはしっとりしていて、いい箸休めになっていること間違いなし。

　食塩相当量は控えめの１．１グラムでヘルシー志向にはうれしい駅弁だ。

　1180円。鹿児島本線・博多駅「㈱博多松栄軒」ＴＥＬ0922924820。小倉駅でも販売中。

（まいどなニュース／デイリースポーツ・柴田 直記）