コロナの逆境をジェットスキーで飛び越える? 米国マイアミで一風変わった卒業式

アメリカの高校や大学の卒業式は通常、5月中旬から6月にかけて行われます。新型コロナウイルスのパンデミックのため、卒業式を中止にしたり、バーチャル卒業式を催す学校が多い中、フロリダ州のある高校はこのほどジェットスキーを巧みに使って卒業式を実施しました。

キーウェストのチャータースクール「サマセット アイランド プレップ (Somerset Island Prep)」の2020年度卒業生は11名。従来の卒業式では自分の名前が呼ばれたら壇上に上がり、校長先生から卒業証書を受け取ったり、教員と握手やハグをしたりしますが、この卒業式の様子は一風変わっています。

卒業生はガウンとキャップに加え、ライフジャケットとマスクを着用して卒業式に参加。一人ずつジェットスキーに乗り、つかみ棒で渡された卒業証書を受け取りました。

浜辺から様子を見守る教員たちの観覧席や卒業生が座るイスは、約1.8メートルのソーシャルディスタンスを守り、プールを囲んで設置。バックグラウンドは真っ青なビーチ…なんともフロリダらしい式典です。

本来なら握手やギューっとハグをする場面では、代わりにひじタッチ。マスクで口元は見えませんが、教員たちの目から生徒たちを誇りに思い、とても喜んでいるのが伝わってきます。式典のあとには、ガウンを着たまま海に飛び込む生徒もいたほど、卒業生は大喜び!

つい数カ月前、マリンスポーツの取材でハワイを訪れた際にジェットスキーについてリサーチをしましたが… レンタルするのに結構なお値段がしますよね。高校の卒業式にジェットスキーを借りたら、一体おいくらするのでしょう!?

実はジェットスキーのレンタルは、地元のシュノーケリング&パラセーリング会社が贈呈。卒業式の前日には卒業生たちに3時間のレッスンもサービスしてくれたそうです。パンデミックを通して、このように地元のつながりや人々の優しさを感じられる機会が増えています。

「どんな逆境も乗り越えられる。この卒業式は高校生活最後の挑戦だ」と笑顔で語る校長先生。思うようにならない境遇に臨機応変に対応する生徒たちは、今後もさまざまな逆境を飛び越えていけそうですね。

(まいどなニュース特約・今井 悠乃)

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