レゲエバーで産まれた子猫は美猫に成長 猫と一緒にいたいから飼い主宅はみんなステイホームの日々

レゲエバーに出入りしていた野良猫がいた。妊娠していて、レゲエバーで子猫を出産した。以前から猫を飼いたいと思っていた日下さんは子猫を1匹譲渡してもらい、家族で溺愛している。

■レゲエバーに出入りしていた野良猫

大阪府東大阪市のレゲエバーに妊娠している野良猫が出入りしていた。三毛猫だった。店のマスターは、「うちで出産するかもしれない」と思いながら、様子を見守っていた。2016年4月、猫は子猫を5匹産んだ。生後2カ月になるまでは母猫と一緒に暮らしていた。

離乳した頃に、マスターが里親を募集した。大阪府に住む日下さんの長女が時折レゲエバーに行っていたので、里親を募集していることを知り、突然日下さんに「猫をもらっていい?」と聞いてきた。

日下さんは、当時会社に出入りしていたムギワラの猫の世話をしていた。会社の庭に住み着き、就業時間の間は社内に入れていた。日下さんの夫もまた、会社に住みついたアビシニアンのような猫の世話をしていた。2匹の猫は、それぞれの会社の社員にも可愛がられていて、不自由なく暮らしていた。

「この子たちは大丈夫だけど、もっと困っている猫がいるだろうなと思っていました。娘が猫を飼ってもいいかと聞いてきた時、ちょうど譲渡会に行こうかなと思っていたので、里親になることにしたのです」

■初めて家で猫を飼う

2016年6月1日、長女が猫を引き取りに行った。長女は近くの公園で野良猫に話しかけるくらい猫が好きで、日頃から猫と暮らしたいと言っていた。子猫たちが離乳すると母猫はどこかに姿をくらまし、1匹の子猫はレゲエバーの看板猫に、他の子猫は里親のもとに旅立った。

名前はれいこちゃんにした。

兄弟姉妹と引き離されたショックからか、子猫はずっと鳴いていた。水も飲まなかったので、心配になった日下さんは、ストローで水を吸い上げ口の周りに垂らしてみた。れいこちゃんは水滴をなめた。

「家で猫を飼うのは初めてだったので、あまり猫を飼うための知識もなく、フードも何を食べさせたらいいのか分かりませんでした。ウエットフードを与えたら食べてくれたので、一安心しました」

れいこちゃんは、3日もすると日下さんに寄り添って寝るようになった。

■コロナ禍以前からステイホーム

日下さんは、家の廊下でれいこちゃんとすれ違う時、不思議な感覚がしたという。

「1mくらいの幅の廊下で何も言葉を交わすことなく、自然にすれ違う。これが猫と暮らすということなのだと思いました。他人ではなく、同居する家族という感じです」

生後7カ月くらいになると、れいこちゃんは、「猫プロレスをしよう!」と長女を誘った。長女は料理用のミトンを手にして相手をしたが、手には猫の爪のひっかき傷が絶えなかった。ガラスに映る自分の姿を見て、仲間を呼ぶような声で鳴くこともあった。

「猫と群れたいのかなと思い、れいこのために兄弟のような猫を飼おうと思いました」

日下さんはメインクーンという品種の猫をペットショップで買った。メインクーンは、大きくて、穏やかな性格だと知っていた。名前は小梅くん、2017年2月3日に迎えたという。最初、れいこちゃんは、「来ないで」と小梅くんを拒否したが、仲間ができて落ち着いたのか、鳴くことはなくなった。

れいこちゃんは、毎晩長女と一緒に寝る。長女がベッドで横になってスマホを見ていると、早くやめて電気を消してと言うそうだ。枕の取り合いもして、まるで姉妹のように暮らしている。

コロナ禍、ステイホームしている人が増えたが、日下さん宅では、れいこちゃんが来てからずっとステイホーム体制。猫と一緒にいたいので、仕事が休みの日はみんな家にいて、猫中心の生活をしているそうだ。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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