倉庫の中で鳴いていた子猫、保護した夫は猫が苦手だった…今ではお姉ちゃん黒柴と、いつも家族一緒に

Tさんの夫は猫が苦手なので黒柴のがんもちゃんを飼った。子犬のがんもちゃんと暮らす毎日は楽しかった。妻は犬も猫も好きで、いつか多頭飼いをしたいと思っていたので、「もし私が猫を拾ってきたらどうする?」と冗談を言っていた。ところが、猫を保護したのは夫のほうだった。

■倉庫にいた生後間もない子猫

東京都に住むTさんは、実家で犬と猫を飼っていた。結婚してからも多頭飼いをしたいと思っていたが、夫は猫が苦手なので犬を飼っていた。

「もし私が野良猫を拾って急に連れて帰ってきたらどうする?」と冗談半分に話していた数日後、夫から「職場で猫を見つけた!」という電話があった。

勤務先の倉庫に出勤し、シャッターを開けると猫の鳴き声がしたといい、あまりに長いこと鳴いていたので、どこにいるのか分からない猫に向かって「おーい」と声をかけたところ、1匹の子猫がとことこ歩いて出てきたそうだ。

Tさんはすぐさま「うちで飼おう」と返事をした。2019年夏のことだった。

■放っておいては死んでしまう

子猫はまだ目が開いて間もないくらいで、生後2~3週間だった。保護した時、しばらく親兄弟がいないかあたりを探したが、他に猫のいる気配すらしなかった。Tさんの夫は、「このまま放っておいては死んでしまう」と思い保護したという。黒柴のがんもちゃん(生後7か月)を飼い始めて、ペットと暮らす幸せに目覚めたということもあった。

子猫は想像していたよりずっと小さく、Tさんは本当に育てていけるのか少し不安になった。

「片手にすっぽりと収まるサイズで、猫というよりネズミのような印象でした。お腹がすいていたようで、猫用ミルクを急いで買ってきて与えると、ゴクゴク飲み干しました」

■どこに行くにも犬も猫も一緒

翌日、動物病院に連れて行くと、「いたって健康」と言われた。獣医師の許可を得られたので、がんもちゃんとも対面させた。がんもちゃんは最初、「なんだこれ?」とそわそわしたが、慣れてくると排泄の世話をして、お姉ちゃんのようにふるまった。

ペットを飼うなら食べ物のなまえがいいねと以前から話していたので、ざんぎくんという名前にした。ざんぎは北海道の唐揚げのことだ。いまでは2匹合わせて「おつまみ姉弟」と呼ぶこともある。

ざんぎくんは甘えん坊。1匹で留守番をする時は、この世の終わりとでも言うように大声で鳴く。出かける時は家族全員一緒、キャンプ場からペット可の居酒屋までどこにでも連れていく。

コロナ禍でも、2匹がいると毎日が楽しく、癒されるという。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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