戦死の兄の言葉忘れられず 宮崎で特攻慰霊祭
太平洋戦争中に旧海軍宮崎基地があった宮崎空港近くの慰霊碑前で、特攻など航空戦没者の慰霊祭が6日営まれ、約100人が参列した。遺族代表で宮崎市の黒木英子さん(90)は、特攻で戦死した兄が自身に残した「飛行機ごと突っ込んでいくんだよ」との言葉を「今でも忘れられない」と声を震わせた。
慰霊祭の実行委員会によると、宮崎基地からは44機が飛び立ち131人が亡くなった。碑には他の基地から出撃した宮崎県出身者も祭られている。
黒木さんの兄は海軍航空隊に入隊し、1945年7月、特攻隊員として鹿児島から出撃。沖縄の海で帰らぬ人となった。黒木さんが慰霊の言葉を読み上げると、涙を拭う参列者もいた。