任期満了に伴う秋田県知事選は６日投開票され、無所属新人の元自民党県議鈴木健太氏（４９）が初当選を確実にした。立憲民主党や公明党など多くの政党の相乗り支援を受けた無所属新人の前副知事猿田和三氏（６２）らを破った。既成政党への有権者の不信感が浮き彫りになった形だ。自民は鈴木、猿田両氏に支援が分裂し、自主投票となった。

　猿田氏を支援したのは、立民、公明のほか、国民民主、共産、社民の各党。支持層を固めきれず、一部が鈴木氏に流れたとみられる。猿田氏は計４期務めて引退する佐竹敬久知事（７７）の後継と見る向きが強く、有権者は県政刷新を選択した。

　立民の小川淳也幹事長は取材に「よく結果を分析したい」と述べた。

　鈴木氏は日本維新の会から支援を受けた。演説で「ほとんどの政党や大きな団体は猿田さんを応援している」と強調し、既成政党と距離を置く姿勢を前面に掲げた。政策ではＵターン就職や子育て支援に力を入れると訴えた。

　猿田氏は組織戦を展開。国会議員や県議らと遊説し、行政経験や人脈をアピールした。