矢野監督 大山は「論外」六回の怠慢走塁にブチッ…痛恨サヨナラ負け

 「交流戦、オリックス3-2阪神」(15日、京セラドーム大阪)

 阪神が痛いサヨナラ負けで3連敗。矢野燿大監督(50)の怒りの矛先は、大山悠輔内野手(24)の“怠慢走塁”だった。六回、左前適時打で出塁した大山は、続く福留の二遊間への打球に対し、二塁にスライディングせずに封殺された。このプレーに指揮官は「論外」と言い放った。勝てる試合をミスで逃し、カード負け越しが決定。大山よ、しっかりしろ!

 口調が熱を帯びた。今季初の2試合連続逆転負けを喫した事実はもちろん悔しい。矢野監督には、それよりも受け入れがたい“ミス”があった。試合後の会見。救援陣の踏ん張りに対する最初の質問に対して、開口直後に話題を変えた。

 「それよりも(大山)悠輔のプレーが残念でならん。チームの士気も上がらんし、ファンに失礼だし。野球を見ている子供たちに対しても、何のプラスにもならない。スライディングせえへんていうのは、もう論外」。会見では大山の話題に終始。それほど看過できなかった。

 問題視したプレーは六回に起きた。大山は2死二塁で10打席ぶりの安打となる勝ち越し適時打を放った。その直後だった。

 福留が二遊間へ高いバウンドのゴロを放った。中堅へ抜けそうな当たりを二塁オリックス・福田が捕球し、二塁へ送球。通常なら一塁走者はスライディングする場面。だが、大山は滑り込まずに二塁を踏んだ。一度はセーフと判定された後、オリックスのリクエストによるリプレー検証の末、アウトに覆った。

 矢野監督は就任から「成長していかないといけないチーム」と話し続け、ミスをしても全力プレーをした結果なら責めなかった。失敗を悔やむよりも、前向きにプレーすることを重視してきた。

 九回はドリスが無死一塁で犠打を処理後、一塁へ悪送球してサヨナラ負けのきっかけを作った。ただ、懸命にプレーした結果を責めることはなかった。

 それよりも全試合で4番を任し、将来を期待する男のプレーは寂しかった。「『しんどい』と思ってやるよりも、俺は苦しい場面だからこそ、楽しむっていうのはすごく大事にしたい。その中で油断とスキを出さないようにしていくのはプロだと思う。でも、あのプレーは何にもない」。4月18日・ヤクルト戦で木浪が三振後、振り逃げできる場面で一塁へ走らなかった時も“懲罰交代”を命じている。今回もチームの方針に背くプレーには容赦なかった。

 今季5度目の3連敗。5月25日以来の貯金3まで減った。指揮官にとってはそれ以上に後味が悪い敗戦となった。

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