阪神・近本 大暴れ4安打2打点 6戦ぶりスタメンで復調の兆し

 5回、追撃のタイムリーを放ちベンチに向かって手を上げる
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 「中日3-9阪神」(26日、ナゴヤドーム)

 みんなが待っていた。快音を響かせ、グラウンドを駆け回る阪神・近本の姿を。19日の中日戦(甲子園)以来、6試合ぶりのスタメン出場で今季初の4安打固め打ち。両手に残る感触、しっかり結果を出せたことに、満足感を漂わせた。

 「ファーストストライクを打ちにいけたのがよかった。今年はあまり打ちにいけてなかったし、振りにいけてなかった」

 与えられたチャンスに試合開始わずか10秒で即回答した。一回の第1打席。梅津の初球、高めの直球を叩いた。鋭い打球は中前へ。先頭で出塁し、攻撃のリズムを作った。

 3点を追う五回は、2死一、二塁の好機で打席が巡ってきた。真ん中付近に入った137キロフォークに反応。再び中前へはじき返し、チームとして16イニングぶりの得点で1点を返した。

 それだけでは終わらない。七回は2死二塁でこの日、3本目の中前打。さらに3点リードの八回には2死一、二塁から追加点を奪う右前適時打を放ち、今季チーム初となる4安打をマークした。

 1割台だった打率も・224まで浮上。試合前の打撃練習では井上打撃コーチらから身ぶり手ぶりで指導を受けるなど、不振脱却の糸口を探っていた。「いろんなコーチにいろいろ教えていただいて。それでちょっとずつ体も動くようになってきた」と感謝した。

 足でも存在感を発揮。初回は盗塁死に倒れたが、八回は二盗に成功。今季、9個目を記録した。

 センター方向中心に打ち返し、4安打2打点と奮闘。その内容に矢野監督も「中身としてもいい形になってきている」と復調の兆しを感じ取った。

 「率も率なんで。どんどん打っていかないといけない」。近本はこれからも前を向き、戦っていく。

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