阪神・小幡、プロ初猛打ショー G倒の申し子や!カード打率・467
「阪神4-1巨人」(2日、甲子園球場)
伝統の一戦でまた若虎が躍動した。プロ初の猛打賞。「すごいうれしいですね」とはにかんだのは高卒2年目の阪神・小幡。六回の第3打席。この日、3度目の「H」ランプが電光掲示板に点灯する。矢野監督、そして虎党が大きな拍手を送った。
まずは「すごく良かった」と振り返った二回の第1打席。初球の直球を中前にはじき返した。第2打席ではセンスが光った。「たまたまですね」と笑ったが、追い込まれながら内角低めのボール球に反応。最後は右手一本で中前へ運んだ。第3打席も中前打で3安打。バットで存在感を示した。
前日まで2試合連続失策を犯し、試合前には連日の早出守備で感覚を養った。「どんどん練習してうまくなって信頼を得られるように頑張ります」。本来の持ち味は守備力。自信を確信に変える作業は続く。
本拠地で初めてお立ち台に立った9月4日の巨人戦。あれから1カ月が経過した。「伝統の一戦っていうのはすごく意識する」という巨人戦打率は15打数7安打の・467。“巨人キラー”と呼ぶにふさわしい成績だ。
コロナ禍で再び巡ってきたチャンス。「遠慮せずにこのままレギュラーをつかめるように頑張ります」。今季最多の観客が訪れた甲子園。20歳の背番号38が記憶にも、記録にも残る活躍を見せた。