山本昌氏が阪神・藤浪にエール タイトル奪取へ「もっとボールを振り回せ!」

 昨秋と今春のキャンプで阪神の臨時投手コーチを務めた山本昌氏(55)=野球評論家=が4日、デイリースポーツの取材に応じ、藤浪の復活に太鼓判を押した。今季は先発と中継ぎで24試合に登板し、1勝6敗、7ホールド、防御率4・01。山本昌氏は完全復活を目指す右腕へ「もっとボールを振り回せ!」とエールを送り、タイトル奪取に大きな期待を寄せた。

 シーズン終盤、藤浪の剛球から完全復活の予感が漂った。今季は先発から中継ぎを経て、終盤で先発に復帰。3試合15イニング1失点(自責点0)でフィニッシュした。シーズン中も藤浪の投球をチェックしていた山本昌氏は、復活に太鼓判を押しつつ「まだまだ物足りない」とポテンシャルの高さを強調する。

 山本昌氏「あれくらいは普通だと思っています。秋、春と『とりあえずマウンドに立てるように、しっかりボールを投げられるように』と一緒にやってきた。ある程度のものを見せたけど、ポテンシャルはまだまだ上がある」

 昨季はプロ7年目で初の未勝利。制球難を克服するため、山本昌氏は「手首を立てろ」、「ミットまでのラインを外れるな」と助言。今季は抜け球、引っかける球が大幅に減少した。

 山本昌氏「本人も相当、意識してやってくれた。中継ぎをやった時に久しぶりに腕を思い切り振って勝負にいけたというね。手首が立ってくるまで時間はかかりましたけど、指先は立ってきたので。ここ数年の、何とか抜けないようにまず調整しなきゃというところからは脱却している」

 球速は自己最速162キロまでアップ。山本昌氏はスピードに加えて「スライダーや変化が縦に曲がり始めたのはいい兆候。まだ(指で)押している時がある。完全に切った状態に持っていけるようになれば」と変化球の軌道の変化を収穫に挙げる。着実に復活ロードを歩む藤浪へ「僕はもうコーチじゃないので。どうこう言えませんけど」と笑いつつも、エールを送る。

 山本昌氏「もっともっとボールを振り回せるようになったらキレが出てきて、今のスピードで空振りを取れる。体ができてきて、もっともっと力のあるボールを投げられる状態になっているので」

 来季のテーマは「勝てるピッチング」だ。

 山本昌氏「もともとタイトルを取ったり、2桁勝ったことがあったりする投手なので、勝てるピッチングを知っている。マウンドに上がれば、そのうち『自分はこうしないと勝てない、じゃあこうしよう』と考えると思っていた。非常に野球センスがある子なのでね。勝てるボールというのをどんどん追い求めてほしい」

 藤浪はプロ3年目の15年に最多奪三振のタイトルを獲得した実力者。完全復活を目指す来季へ、山本昌氏はタイトル奪取に期待を寄せる。

 山本昌氏「後半のイメージをまず持って、(ミットまでの)ラインをしっかり出して。調子のいい悪いはあるでしょうけど、ボールがだんだんと縦気味に変わってきているので。僕の中ではそういうところでしっかりやってほしいなというのはありますね」

 昨秋キャンプでの出会いから約1年。レジェンドはさらなる進化を信じて疑わない。

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