岡田彰布氏 今夏の甲子園で一番ええバッターは高松商・浅野

 阪神、オリックスで監督を歴任したデイリースポーツ評論家・岡田彰布氏(64)が、自身の経験を基に球界の話題を深掘りする「岡田辞典」。296回目は、夏の甲子園で活躍する選手の中から注目のバッターに高松商・浅野翔吾外野手(3年)を挙げ、魅力を語った。

  ◇  ◇

 今年も夏の甲子園が盛り上がっとるなあ。オレも見られる時は見とるよ。全部を見られているわけじゃないけど、将来が楽しみな選手がおるな。

 バッターではやっぱり高松商の浅野がええなあ。初戦の佐久長聖戦は第1打席の四球だけテレビで見られたんやけど、この打席を見て「これはええバッターや」と感じた。その後にニュースで2打席連続ホームランを打ったのを知ったけど、1打席目を見たら、そら活躍するやろうなと思ったわ。

 何がええかというと、打席での雰囲気、バックスイング、タイミングの取り方、ボールの見送り方とかやな。バッターを見る時は「どれだけ飛ばすか」ということよりは、そういうところを見てるんやけど、浅野はタイミングの取り方なんかを見てると、センスがええんやろうな。

 スイングを見ても、練習から木のバットを使ってるんとちゃうかな。金属バットしか使ってない打ち方じゃないように見えるわ。

 もちろん注目されてるパンチ力もすごい。佐久長聖戦での1本目のホームランは右中間へ放り込んだ。どれくらいの浜風が吹いてたかは分からんけど、なんぼ金属バットっていうても、高校生の右バッターであそこに放り込めるのはすごいわ。

 浅野は身長が低いけど、プロでもオリックスの吉田正とか、そんなに背が高くなくても活躍してるバッターはおるしな。特に浅野は右打者やし、高卒の選手がレギュラーになったら長いこと主力として活躍が期待できるし、今年のドラフトでも各球団から注目されるやろうな。

 右打者でいうと、大阪桐蔭の松尾もええバッターやと思うよ。だけど、捕手としてはまだ成長が必要やと思うな。元々ショートを守ってたみたいやし、スローイングを見ると、まだキャッチャーという感じではないな。肩は強いけどな。

 近江の山田も将来はバッターとしての方がええんとちゃうかな。ほかにもええバッターはおったけど、やっぱりオレが見た感じで今大会の一番ええバッターは浅野やと思うな。

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