阪神・大山 おまたせ1号!プロ最遅75打席目 今季初貯金&初4連勝 首位中日と1・5差

 「阪神7-0中日」(19日、甲子園球場)

 みんな待っていた。このアーチが見たかった。阪神・大山悠輔内野手(29)が4点リードの五回1死から、バックスクリーンへ今季1号ソロを突き刺した。開幕から75打席目での待望の一発を含め、今季初の猛打賞もマーク。チームは4連勝で今季初の貯金1とし、首位・中日に1・5差と迫った。さらに11試合ぶりとなる3得点以上も記録。お目覚めの4番とともに猛虎が一気に加速していく。

 鬱憤(うっぷん)を晴らすような豪快なスイングだった。乾いた打球音が響いた直後、この日一番の大歓声が甲子園に響き渡る。開幕から自己最長の75打席目。大山がついにアーチを描いた。

 打線が10試合2得点以下の悪循環を止め、4-0で迎えた五回1死。福谷の真ん中高めの150キロ直球を芯で捉えた。手応えは完璧。打球を追った中堅・上林は早々とスピードを緩める。バックスリーン左へ、132メートルの特大1号ソロだ。

 今季最多4万2594人が埋めたスタンドが異様な盛り上がりを見せる中、表情を変えずにベースを一周。「ここまでチームのみんなに助けてもらってきたので。まだまだ。今度は少しでも自分が助けられるような打席、試合にしたい」。謙虚な4番はいつも通り淡々と振り返った。それでも一塁ベンチ前で仲間からの手荒い祝福には少し表情を緩めた。

 この試合まで開幕から18試合で打率・159、0本塁打、2打点。昨季の同時点の打率・292、1本塁打、9打点と比べると苦しい滑り出しとなった。4月14日・中日戦では岡田監督が就任後、初めて4番を外れた。

 「そういう(流れを変える)立場であったり、打順にいるというのはある」と話してきた主砲。チームに貢献するために最善の策を模索し、この試合からタイミングの取り方を変えた。

 18日・巨人戦までは左足を大きく上げていたが、すり足気味に変更。「打撃練習だったり、自分の映像を見たりして何がいいかなと考えながらやっているので」。柔軟な対応が1打席目から奏功する。二回無死は先制の起点となる左前打。メヒアの148キロを完璧に打ち返してライナーを左前に運んだ。七回1死一塁は梅野の外角149キロを芯で捉える右前打で、今季初の猛打賞だ。

 「打撃練習を見て一番調子が分かりやすいのが大山」と言う岡田監督も試合前から予感があった。「(雰囲気は)ありました。フリーバッティングを見ていてもね。気持ちも吹っ切れて明日からもっと楽に打席に立てるんじゃないですか」と一層の奮起に期待した。

 チームは今季最長の4連勝で初の貯金生活に突入。今季初の2試合連続2桁安打を記録した打線とともに、4番も一気に上昇気流に乗った。

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