阪神・中野 倍増超3億円到達!入団6年目ではNPB史上最速タイ 来季背番号と同じ「7」つの誓い
阪神・中野拓夢内野手(29)が3日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1億5500万増の3億円で更改した。入団6年目での3億円到達はNPB史上最速タイ、ドラフト6位指名ではNPB史上初となった。今季は不動の2番として2年ぶりのリーグ優勝に貢献。背番号7に変更する来季に向けて7つの誓いを立て、①連覇②日本一③首位打者④打率3割⑤ベストナイン⑥ゴールデングラブ賞⑦全試合出場を目標に掲げた。(金額は推定)
黒子に徹した働きが評価され、中野の笑みがはじけた。倍以上の1億5500万増を勝ち取り、3億円に到達。「超えるとは思っていなかったので、いい評価をしていただいた」。驚きつつも、晴れ晴れとした表情で感謝を口にした。
「目に見えない部分、2番打者という役割で表れない数字を評価していただいたと思います」
プロ6年目での3億円到達はNPB史上最速タイで球団では24年・近本以来。2020年度ドラフト6位で入団。1年目の年俸800万円から5年かけて、ついに超一流プレーヤーの仲間入りを果たした。
復活の1年だ。長打力アップを図った昨季はスイングが大きくなり、打率・232に低迷。今季はコンタクト率を上げる打撃スタイルを貫き、打率・282、0本塁打、30打点をマーク。19盗塁、リーグ断トツの44犠打も光った。自己犠牲をいとわない献身的なプレーでチームを支え続けた。
「今年ダメだったら終わるなというぐらいの気持ちで取り組んできたので、自分の野球人生としてものすごく大きい。今後につながるシーズンだったかなと思います」
新たに変更する背番号7にちなみ、7つの誓いを立てた。最大の目標は初の打率3割だ。「今はなかなか難しくなっていますけど、残せば価値がある」。ポイントに挙げたのは、四球を増やし、犠打失敗を減らすこと。「特にその2つは大事。バッターとして、首位打者は誰もが目指したいところ」とタイトル獲得にも意欲的だ。
ベストナイン、ゴールデングラブ賞の連続受賞も果敢に狙う。「他球団のセカンドにはすごい選手が多い。負けないようにダブルで取れたらいい」。さらに4年連続となる全試合出場へ「ずっと出続けるのが大事。一試合一試合出ることだけを考えてやっていきたい」と覚悟をにじませた。
交渉の席ではベンチ裏のストレッチ器具の改良など環境作りも訴えた。選手会長の重荷を下ろしても自覚は変わらない。「皆さんも期待している連覇…、あまり言いたくはないですけど、期待は裏切らないようにしたい」。連覇、そして日本一へ、来季もグラウンドを縦横無尽に駆け回る。
◆ドラフト6位以下選手のプロ6年目3億円到達はNPB史上初 ドラフト6位以下の入団選手がプロ6年目で3億円に到達したのは中野が史上初。中野は2020年度ドラフト6位で阪神入団。なお、プロ6年目での3億円到達は、球団では24年度の近本光司以来2人目。NPBでは過去9人おり、04年度・上原浩治(巨人・3億円・98年度1位)、10年度・ダルビッシュ有(日本ハム・3億3000万円・04年度1位)、12年度・田中将大(楽天・3億2000万円・06年度高校生1位)、14年度・摂津正(ソフトバンク・4億円・08年度5位)、18年度・菅野智之(巨人・4億5000万円・12年度1位)、20年度・山崎康晃(DeNA・3億5000万円・14年度1位)、22年度・山本由伸(オリックス・3億7000万円・16年度4位)、23年度・村上宗隆(ヤクルト・6億円・17年度1位)、24年度・近本光司(阪神・3億2000万円・18年度1位)。なお、この日は同じくプロ6年目で20年度ドラフト1位の日本ハム・伊藤大海が3億4000万円で更改した。
※( )内は当時所属球団・更改年俸・ドラフト年度と順位。
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