阪神「よく黒歴史を出したなと」球団社長が明かす 藤村富美男監督に対する連判状を甲子園歴史館で異例の公開

 甲子園歴史館に展示された藤村冨美男監督の退陣要求書(撮影・山口登)
 甲子園歴史館に展示された藤村冨美男監督の退陣要求書(撮影・山口登)
 藤村富美男氏
3枚

 阪神は4日、西宮市内にある甲子園歴史館で、「藤村富美男監督退陣要求書」を同日から一般公開すると発表した。

 同書とは、1956年11月20日に当時の監督・藤村富美男に対して金田正泰を中心とした選手らが解任を求めた連判状。 粟井一夫球団社長は球団事務所で取材に応じ、「90周年のタイミングで責任を持って公開することで、皆さんにいろいろと自分たちも含めて考えたい、勉強したいなというのがあります。史実に学ぶということが一番の目的」と経緯を説明。今年、連判状に名前のある吉田義男氏、小山正明氏が亡くなったことも一般公開する要因となった。

 球団内では賛否両論があったという。「よく黒歴史を出したなということだと思うんですけど」と粟井社長。それでも、秦オーナーをはじめ、電鉄本社と同じ思いを共有した上で藤川監督とも話し、公開に踏み切った。

 粟井社長は、連判状について吉田氏と話したことがあるという。「吉田さんは『自分としてはそんなつもりじゃなかった』とおっしゃっていた。今回、これがちゃんと皆さんに伝わると、藤村さん自体もそんな悪い人じゃないっていうふうになるんだろうなと。連判状だけを取るとすごい悪い人みたいになるんですけど。でもそんな話は聞いたこともない」と力説。「僕らの学びっていうのは、そういう歴史の上に我々が立たせていただいてる、強いチームでファンに愛されるチームであり続けるというのは、やっぱり勝つことは大事なんですけど、勝つことの何をせなあかんかというと、フロントは編成はするんですけど、営業とか事業の方も稼いで“ヒトモノカネ”がちゃんと提供できるように、親会社も一緒です」と続けた。

 チームは2019年から7連連続Aクラス入りし、ここ3年で2度のリーグ優勝、2023年には日本一に立った。歴史から学び、今後も常勝チームを築いていく。

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