阪神 秘密兵器「トラジェクトアーク」甲子園とSGLに導入へ MLBでは主流、ソフトバンクや巨人も導入済み
阪神が来春から甲子園球場と日鋼製鉄SGLスタジアムに打撃練習マシン「トラジェクトアーク」を導入することが4日、分かった。各球場に1台ずつのリースで、1台につき3年間1億円での契約。最新鋭のバーチャル機器で前面スクリーンには等身大の投手映像が映し出され、球速や球筋など、本物さながらの対戦が実現可能となっている。すでにMLBでは主流で、ソフトバンクや巨人も導入済み。日本一奪還へ、最新機器への投資にも着手した。
リーグ連覇、日本一奪還へ、強力な“兵器”が導入されることになった。ドジャースの大谷も練習で使用しているという、打撃練習マシン「トラジェクトアーク」。竹内球団副本部長は「来年の春に甲子園と尼崎(SGL)に1台ずつ入れる予定」と明かした。
前面のモニターに投手の等身大の映像が映し出され、まるで本物と対戦できるようになる。データを入力し、球速や球種など細部の情報も反映することが可能。相手投手を対戦前から丸裸にすることができ、“初対戦”という概念がなくなるかもしれない。
今年の日本シリーズでは、普段対戦のないソフトバンク投手陣から5試合で8得点。一方のタカ打線は2戦目で、初対戦のデュプランティエを二回途中で攻略した。その裏では「トラジェクトアーク」を駆使し、緻密に対策。この機械を使うことで、ホークスとの差を埋めることができる。
藤川監督ともマシン導入について、話し合いを重ねたという。「優勝することもできたので、大きいのをいこうか」と竹内副本部長。同マシンに加えて、すでにSGLでNPB初導入となったキナトラックス社の動作解析機器を、来春には甲子園にも設置する。
「キナトラックス」の機器は球場に最大16台のカメラを設置し、リアルタイムで選手の動作分析を可能にする。パフォーマンスの向上や故障予防などに効果が期待され、MLBでは多くの球団で導入されている。「1軍選手のいい時、悪い時の比較もより精緻にできる」と竹内副本部長は狙いを説明した。
最新機器の導入に伴って、アナリストも増員する予定。粟井球団社長も「チームが勝つために必要なものに対して、投資は惜しまない」と全面的にバックアップしてくれている。常勝軍団となるために、3年1億円の強力な“助っ人2人”が加入することになる。
関連ニュース




