阪神・石井が2億円で更改 来オフにもメジャー挑戦直訴「まだまだ伸びていける自信ある」「結果として還元したい」

 阪神の石井大智投手(28)が12日、兵庫県西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1億1800万増の2億円で更改。独立リーグ出身の選手で初となる2億円プレーヤーになった。交渉の席では球団に対し、将来的なメジャー挑戦を直訴したことを明らかにした。今季はプロ野球記録の50試合連続無失点を記録した右腕は、来季も圧倒的な成績を残し、早期の渡米を目指す。

 約1時間に及んだ交渉後の会見。石井は少し考えるように時間を置き、ゆっくりと口を開いた。「将来を考えたときに、アメリカの野球を経験させていただきたいと言わせてもらいました」

 単なる憧れではなく、キャリアを積み重ねていく過程で芽生えた気持ちだった。20年度ドラフト8位で四国ILp高知から入団し、ブルペンに欠かせない存在にまで成長。野球人生の中で大事にしてきた「根底にある常に上のレベルを目指す」という信念の下、視座を高めていった。

 結果を残し、自信もついてきた中、昨年の段階で球団にメジャー行きへの気持ちは伝えていた。あまり目標を口にするタイプではないが、「自分にプレッシャーをかけるというところで、いいのかなと」。覚悟を決め、初めて公の場で自らの思いを吐き出した。

 希望はなるべく早く海を渡ること。5年目を終えた右腕は現在28歳。9シーズンを要する海外FA権取得までは時間がかかる。「僕らというのは、いつ投げられなくなってもおかしくないので後悔しない選択をできれば」。早ければ、来オフにでもポスティング制度を利用してのメジャー移籍を目指す。

 今季はプロ野球記録を大きく更新する50試合連続無失点を記録するなど、53試合で1勝36ホールド9セーブ、防御率0・17。2年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。ただ「耐えたシーズン。まだまだ足りない部分がある。実力以上の数字が出てしまった」と、結果とは裏腹に納得のいく内容ではなかったという。

 メジャーで活躍するために「圧倒する力」を求めていく。今オフは、球速アップを目指すのはもちろん、決め球のフォークにも改良を加えている。「まだまだ伸びしろというか、伸びていける自信があるので、結果として還元していきたい」。一冬越えて、ワンランク上がった姿で開幕を迎える構えだ。

 まずは目の前の目標であるリーグ連覇、3年ぶりの日本一へ向かう。個人としては「タイトル(最優秀中継ぎ)を取って少しでも貢献したい」と意気込んだ虎の最強セットアッパー。メジャーという明確な目標も定め、飛躍のシーズンにする。

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