【解説】メジャー挑戦希望の阪神・石井大智 FA取得条件は「未確定」 高専→独立リーグの異色キャリア「モデルケースない」
阪神の石井大智投手(28)が、将来的なメジャー挑戦を直訴したことを明らかにした。12日に兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1億1800万増の2億円で更改。独立リーグ出身の選手では、初となる2億円プレーヤーになり、ここまで胸に秘めていた思いを公言。夢の実現を目指していく。
石井の国内および海外フリーエージェント(FA)の資格取得条件について、日本野球機構(NPB)の担当者は「現時点で明確な年数は決まっていない」と明かす。一般的に出場選手登録145日を1年として換算。2007年のドラフト以降、国内FA権取得は大学生・社会人が7年で、それ以外は8年が必要。海外FA権の取得は一律で9年としているが、同担当者は「石井選手は過去にモデルケースがなく、実行委員会で決める案件になる」と説明する。
石井は秋田高専から独立リーグ四国ILp・高知を経て阪神に入団。NPB史上初の高専卒業選手として活躍する。18年にはヤクルトの三輪正義内野手が、独立リーグ出身者として初めてFA権を取得。この時も実行委員会で協議し、出場選手登録7年で国内FA権の資格取得を認めていた。
石井の場合、海外FA権を取得するためには、このまま順当に過ごしたとしても2030年のオフになる。現状では33歳シーズンでの取得で、仮に実行委員会で協議し、高専→独立リーグを経てプロ入りしたことが考慮されて短縮される可能性があるとはいえ、まだ長く時間が必要になる。
球団では才木浩人投手(27)、佐藤輝内野手(27)もポスティングシステムを利用したメジャー挑戦希望を公言。相次ぐ主力選手の訴えに対し、球団としての対応にも注目が集まる。
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