国内外の二刀流!野球で挫折→アメフト転向でプロ選手に 紆余曲折を乗り越えた丸尾玲寿里

 CFLのブルーボマーズでプレーする丸尾玲寿里
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 受験シーズン真っ只中。先日は大学入学共通テストが実施された。受験生やその家族は不安とも戦っていることでしょう。今回紹介するのは、何度も不安に打ち勝ってきた27歳の日本人アメフト選手・丸尾玲寿里(れすり)。このコラムは阪神タイガースとは無縁のものですが、挫折や紆余曲折を乗り越えて道を切り拓いてきたラインバッカー(LB)を是非とも紹介させてください。

 彼は筆者の故郷であるカナダ・ウィニペグのプロフットボール選手。カナディアンフットボールリーグ(CFL)のブルーボマーズで3年もプレーしている。オフシーズンには日本のXリーグでもプレー。3日のライスボウルにもパナソニックの一員として出場したトッププレーヤーだけど、ここまでにはたくさんの試練があった。

 丸尾選手は1996年に日本人の母親とスコットランド人の父親の間に生まれた。3歳時に父親が交通事故で他界し、三重県から母親の実家がある静岡県に移住。その後、小学4年でアメリカのカンザス州に移った。渡米直後はハーフでありながら自分のアイデンティティは日本人だと痛感。当時は英語がほとんど喋れなかったからだ。

 それでも1年以内に英語をマスターし、普通のクラスに入ることができた。英会話上達のキッカケはスポーツだった。大好きな野球を通じて英語を使う機会が増え、友達も増えたという。真剣に将来を考え始めた彼は「絶対にプロ野球選手になる」と決めていた。しかし、また壁に当たった。

 父親がいなかったことで経済的な余裕がなく、大学に進むには奨学金を受けることが必要条件。そんな中、野球での奨学金は学費の一部しかカバーできないという事実を耳にした。ところが、高校生になってからプレーしてみたアメフトなら奨学金だけで進学できるという。

 プレー歴が浅く、大学からのオファーはゼロだったが、コミュニティカレッジ(2年制の専門学校のようなところ)なら奨学金での入学が可能。大学でなく「カレッジ」からプロになるケースは稀で、決して理想の進路ではなかったが、最終的にハッチンソン・コミュニティカレッジのオファーを承諾した。すると2年後にはテキサス大学サンアントニオ校に転校することができた。

 大学卒業時にCFLのトライアウトに参加するも不合格。一度はフットボールを忘れようとしたが、Xリーグでプレーするアメリカ人選手のインスタグラム投稿を見て再び火がついた。そのアメリカ人選手とのDM交流などから、アサヒ飲料でプレーすることに。すると今度は、CFLが新導入したグローバルドラフト制度でウィニペグ・ブルーボマーズから指名を受け「カナダでプロフットボール選手になる」という夢も実現させた。

 今年も彼は、ポジティブに新年を迎えた。チームは敗れたけれど、ライスボウルでも随所に光るプレーを披露。「5年前の自分なら、今の活躍を伝えられても信じてなかったと思う。たくさんの良い経験をさせてもらっていることに感謝しかありません。今年、そしてこれから5年先、何が起きるかわからない。けど言えることは一つ。諦めずに一生懸命やれば必ず良い結果が出る」

 フリーエージェントになっている丸尾選手をこれからも応援したい。と同時に、夢に向かって戦っている受験生の皆さんにも、心からのエールを送らせてください。

 ◆トレバー・レイチュラ 1975年6月生まれ。カナダ・マニトバ州出身。関西の大学で英語講師を務める。1998年に初来日、沖縄に11年在住、北海道に1年在住した。兵庫には2011年から在住。阪神ファンが高じて、英語サイト「Hanshin Tigers English News」で阪神情報を配信中。

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