なぜNPBはシーズン最終盤がスカスカ日程? MLBは一斉最終戦でタイトル争いも決着 北米出身の阪神ファンが感じた疑問
いよいよレギュラーシーズンも最終盤を迎えた。パは一足先にソフトバンクが優勝、我らが阪神もアレンパ目指して巨人を猛追している。非常に難しい状況だけど、可能性が残る限り懸命に応援したい。頑張れ!タイガース!
一方、MLBでは29日(日本時間30日)にほとんどの球団が最終戦に臨み、順位だけでなく個人タイトル争いも決着がつく。今年は例外的に翌30日にブレーブスvsメッツのダブルヘッダーが予定されていて一斉決着はア・リーグのみ。それでも翌10月1日には間髪入れずポストシーズンが開幕するので“間延び”した感じはない。加えて最後の1週間でも各チーム6~7試合が組まれているので、ファンは普段通りに好きな球団や選手を追うことができる。
日本プロ野球の最終週はどうだろう。現時点の最終日は10月7日で楽天vs日本ハムの1試合のみ。10月1日からの7日間でも合計19試合。1日平均3試合に満たない。正直言って間延び感があるし、この日程だと当該チームが試合のない日に優勝が決まる可能性も高くなる。誰もが満員の球場での胴上げを望んでいる。そうならなかったら、ファンにもチームにも悲しすぎる結末だ。
ご存知のように日本では9月下旬の多くの試合が雨天中止の振替試合。だから単発のスケジュールが数多く組まれている。振替日程が多すぎてハードスケジュールでシーズン終了を迎えなければならない球団もある。現在のシステムではリーグ全体の9月~10月上旬のスケジュールに大きな穴が空いている。一番盛り上がるシーズン最終盤をベストな形で迎えているかというと、筆者はとてもそうは思えない。
MLBでできてNPBでできないのは仕方ないのでしょうか?30球団で形成されるMLB。その舞台である北米はとても広く、シーズン終盤に振替日を設けても、たった1試合のために長い移動はさせられない。だから代わりに翌日ダブルヘッダーを行っている。
NPBでは1998年を最後にダブルヘッダーが開催されていない。営業面、選手のコンディションなどから1日2試合の難しさは理解できるし、筆者もダブルヘッダーの復活は望まない。でも別の方法は絶対にある。移動日になっている月曜を振替日程として使うことだ。
現在のスケジュールでいうと同一リーグの他球団と25試合ずつ戦っている。つまり少なくとも4カードはホーム開催。ならば雨天中止があった場合、次回カード前後の月曜に追加して4連戦にできるのでは?移動の負担も減るし、シーズン終盤が比較的に楽になるはず。そして12球団が同時にシーズンを終えることが可能になる。
当然、筆者が思うほど簡単には解決できないでしょう。それでも、今年みたいな熾烈な優勝争いがもっともっと熱くなり、野球界が盛り上がるのならば「月曜を使った4連戦」も悪くないと思うんだけど。
◆トレバー・レイチュラ 1975年6月生まれ。カナダ・マニトバ州出身。関西の大学で英語講師を務める。1998年に初来日、沖縄に11年在住、北海道に1年在住した。兵庫には2011年から在住。阪神ファンが高じて、英語サイト「Hanshin Tigers English News」で阪神情報を配信中。