それとこれとは…
【10月7日】
岸田文雄新内閣の支持率が伸びない。共同通信の調査で比べてみると、発足時の支持率55・7%は01年の小泉純一郎内閣以降、14政権のなかで2番目に低いようだ。そのワケって何だろう。
岸田サンって熱心なカープファンなんでしょ?な~んて、虎党やG党、燕党が不支持に回った?いや、さすがにそれはないか。
でも、いや、待てよ。もし、例えば、仮にですよ。徳光和夫サンのような、ゴリゴリのG党が首相になったりしたら、虎党や鯉党の拒絶反応はハンパないような気もするわけで。(そもそも、歴代首相ってG党が多いのか)
ワシは自民支持者やけど(じゃけど)、巨人ファンの総理だけはあかん(いけん)…そんな方々だっていないとは限らない。
じゃ逆に、小池百合子や高市早苗、ちょっと前なら竹中平蔵ら、猛虎党を名乗る政治家がもし首相になったなら、熱いG党はどう反応するのか。それとこれとは別だとクールなのか。気に要らんと眉をひそめるのか。はたまた、彼らを推したいからと虎党に転じるのか。そんなことも考えたりする、ちょっとブルーな横浜の夜だ。
それとこれとは別…
世の中はそんな割りきりで溢れている。
DeNA監督の三浦大輔は奈良出身で子供のころは虎党だった。
父親が岡田彰布後援会の…って、まぁ、有名なハナシ。でも、それとこれとは別であり、番長一家が「大輔、きょうは阪神に勝たせてやれ」なんて言うはずもなく…。
それをいうなら、ヤクルト監督の高津臣吾は広島出身で子供の頃は大のカープのファン。でも、それとこれとは別。今年のヤクルトはカープに14勝5敗3分けと大きく勝ち越しカモにした。阪神がセで唯一負け越しているカープに…である。何とも、憎らしい。
「高津監督の求心力はものすごくあると思います。ものすごく、ベンチの雰囲気も良いですよ」
一昨年まで虎番だったヤクルト担当の松井美里は言う。
虎を愛した松井がそんなに燕を称えるのか…って、それとこれとは別。でも、彼女が言わんとする雰囲気は何となく伝わってくる。この夜の神宮、最終回を見届けた後、この原稿を書いている。風は明らかにヤクルトに吹いている。Vラインを見たってヤクルトが優位。でもいいじゃない。風向きって、必ず、変わるものだから。 この一騎打ち。最終戦までもつれると僕は予想する。そこで鍵を握るのが、実は岸田総理が愛するカープなのだ。阪神はラスト10試合でカープ戦が最多の4試合。ヤクルトもラスト10試合でカープ戦が最多の3試合。佐々岡監督?いや、どっちのファンでもない。
85年は6勝3敗1分け。03年は3勝6敗1分け。05年は7勝3敗-この半世紀に於ける阪神の優勝決定日までラスト10試合の戦績である。星野仙一が「ああ、しんどかった」と言った03年は確かにしんどいフィニッシュだった。今年は…めちゃしんどかったと、矢野が最後に笑えばいい。=敬称略=