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その時はよろしく

 【11月1日】

 筆者が衆議院議員総選挙の期日前投票へ足を運んだ先週金曜日、ちょうど同じ時間帯に、中日新監督の立浪和義が就任会見に臨んでいた。国政選挙もそうだけど、やはり「公約」は気になるものだ。

 「ファンの皆様も見ていますし髪型にしても、そういったことも含めてきちっとした形でスタートしようかなと思っています」

 新監督からそんな発言が出ればとにかく厳しそうなイメージが先行する。他にも「執念」など闘将を思わせる覚悟がいくつか滲んだけれど、しかし、立浪が一番言いたかったことは、きっとこれだ。

 「1人でも多くのファンに球場に足を運んでもらえるような魅力あるチームをつくっていきたい」

 中日に限らず、12球団の監督は皆そう思っている。では「ファンに支持される」とは、具体的に、どうなれば実現できたことになるのか。内閣のように支持率が公表されるわけではないので、「支持率低下」が公の理由で監督が辞任に追い込まれることはない。

 「ファンの支持」とはパーセンテージで示せない、ある意味フワッとした指標だけど、立浪は数字で答えの出る「観客を球場に呼べる」ようなチーム作りを目指すと語った。この2年間、コロナ禍で激減を余儀なくされた入場者数を感染者がピークアウトしてから、どれだけ持続的に取り戻せるか。中日球団がミスタードラゴンズに託した狙い、希望がうかがえる。

 強くても観客動員が伸びない…中日に限らず、過去にそんな事例はある。だからこそ、立浪は「魅力ある-」という言葉を添えたと想像するけれど、それこそ、パーセンテージに表れない、肌感覚として手応えのある支持率をあげる努力も必要になるのかも…。

 立浪の就任会見と時を同じくして、日本ハムが新庄剛志の監督就任発表を行った。新生ファイターズの初年度が話題の宝庫になること、そして、札幌ドームの入場者数が増えることは想像に難くないが、新庄は就任会見前から早くも「ファン」を意識した発言を惜しみなく繰り出している。その最たるものが本人のツイッターに…

 「たまにファンが選ぶスタメン試合を検討しています。その時はよろしくお願いします」

 投票制にするのか?興味は尽きないけれど、これ、オープン戦のハナシじゃなさそうだから、おもしろい。個人的な見解を書けば、他球団はさすがにそこまでマネできない(?)までも、公約にとどまることなくファン目線は意識するべきであり、どの球団がそれをやったとて、きっと無茶苦茶なオーダーにはならない。なぜか。

 ファンは勝ちたいからだ。

 新庄もそれをよく分かっているから「公約」したのだと思う。

 「ファンを喜ばせるチームをつくりたい」「ファンを喜ばせるのに3位でいいことはない」

 これは矢野燿大が監督就任会見で語ったもの。僕の勝手な肌感覚では、矢野はセで最もファン目線を意識した監督である。2位でいいはずもないので、就任3年目のお楽しみはここから。=敬称略=

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