ヤクルトVへ残酷試練 塩見の後逸から大逆転負け 高津監督「怖がって立ってほしくない」
「ヤクルト7-11広島」(21日、神宮球場)
これもヤクルト優勝への試練なのか…。まさかのワンプレーが試合の流れを一変させてしまった。3点リードの七回の守りだ。無死一、二塁から宇草の中前打を中堅・塩見が後逸。打球が外野を転々とする間に打者走者も生還し、一気に同点とされた。
「エラーも四球もあったイニング。そういうミスがあると失点につながる」と高津監督。これで火が付いた広島打線に、以降も1死一、三塁から坂倉の勝ち越しの右前適時打を許すなど、計7失点と悪夢の展開となった。
4試合ぶりに本拠地へ戻り、打線は復調を見せた。2点を追う三回2死一、二塁で村上が自身7試合ぶりの打点、そしてチーム21イニングぶりの得点となる右翼線適時二塁打で反撃の口火を切る。
さらに再び2点差となった四回は代打・川端、山田の適時打で同点とし、2死満塁から村上が「楽な気持ちで打席に入れた」と左中間へ勝ち越しの3点二塁打。中盤までは、完全にヤクルトが試合の流れを制していた。
それだけに痛い逆転負け。優勝マジックは3のまま、2位・阪神には0・5差と迫られた。ただ、高津監督の姿勢は変わらない。「負けることやミスを怖がってグラウンドに立ってほしくない。全力でプレーしてくれたらいい」。残り5試合。死力を尽くした先に栄光があると信じ、前へ進む。