イチロー氏が甲子園未経験高校を指導「一発入れないと」で本塁打「うれし~」生徒拍手

千葉明徳高の選手の指導に訪れ、キャッチボールするイチローさん(代表撮影)
千葉明徳高の選手の指導に訪れ、キャッチボールするイチローさん(代表撮影)
 千葉明徳高の選手の指導に訪れ、打撃を披露するイチローさん(代表撮影)
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 イチロー氏が3日、千葉明徳高を訪問し、指導した。今回は、甲子園出場経験のない学校で、一緒に汗を流した。年内に、もう1校を訪問する予定だといい、イチロー氏側は「強い、弱いに関わらず、野球への純粋な情熱に向き合っていく」としている。

 昨年、智弁和歌山を指導した後に、同学校の福中儀明理事長から、「夏の大会ベスト8の壁を越えたい」という旨の手紙を受け取ったことがきっかけだという。

 前日2日とこの日の2日間、指導をした。部員は1年生19人、2年生25人、引退した3年生の19人も参加した。午後1時過ぎにグラウンドに到着すると、青色のハーフパンツ、白いTシャツ姿でランニングを開始。監督・コーチ陣と「メリハリが大事」、「怖いのはダラダラ行くこと」など、練習に対しての姿勢について話をした。

 走塁練習では実演を交えて、一塁でのリードの取り方を指導した。「(相手が)左ピッチャーの時は、いったん、(重心を)下げると、出されづらくなる。左ピッチャーが足を上げた時にいったん下がると、見やすくなる。そのまま(重心を上げたまま)見ようとすると(二塁に)行きたくなる。けん制がないだろうと動いてしまう」と、相手投手の細かな動きごとに、具体的な動きを指導した。

 ノックも生徒と一緒に受けた。全員、捕球までで送球はなし。「僕がこうやって(半身の姿勢で)捕っているの、映像などで見たことある?あえて、半身で捕っていた。なぜかというと(取る直前に)ボールが動く(ことがある)。その時に動ける体勢を作れるように。(仮に正面でも)油断しないように、動いてもいいように」と捕球姿勢や、心構えを説いた。

 外野からの送球がすっぽぬけてしまう、という相談を受けると、「急ぐよりもまず、自分の形」と応じた。「外野手の送球はここ(手元)がずれたら、全部、外れる。時間をかけていいから、取ってから、形をつくる。きちっと握ってから投げる。今はそれでいい。ただ急いで投げるのだけじゃないから、外野手は。正確性が大事だから」と重視すべきポイントを伝えた。

 打撃面ではまずティーで、「どうしても開いちゃうことに悩む選手は多いよね」と切り出し、打球を見ないでヘッドが走るイメージを作ることを「テクニックの一つ」としてアドバイス。フリー打撃は、生徒は守備につかず、イチロー氏が自身の考えで方向を定めながら打つ様子を見つめた。

 アゲンストの風の中、「どんな状況でも、一発入れないと終われないから」、「今日は終われないかもしれない」など口にしながら、右翼への本塁打を放ち、「うれしい~」と感激。生徒も「うわ~」とどよめき、拍手していた。

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