巨人・岡本和真 好不調の波が激しい理由「落合はどんな時でも変わらなかった」内田順三氏の解説
巨人不動の4番として奮闘する岡本和真内野手。5月は打率1割台と不調に陥ったが、6月に入り上昇気配の兆しも見えてきた。7差の首位・ヤクルトを逆転するために、求められる安定感。巨人コーチ時代に直接指導していた内田順三氏(デイリースポーツ・ウェブ評論家)が、岡本の課題を解説した。
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最初に言っておきたいのは、岡本の打率に関して言えば、そこまで気にする必要はない。100打席立って30本ヒットを打てば3割、25本なら・250。安打数はそれほど変わる訳ではないし、岡本にはホームランもある。いかに大事なところで打てるかが重要でしょう。
ただ、岡本は調子が落ちると長いでしょう。好不調の波が激しいのは課題だろうね。その要因としてひとつ挙げられるのはステップの大きさ。待ちの姿勢から左足を楽にフワッと上げられている時はいい状態だけど、悪い時はタイミングに余裕がなく、つっかかってしまう。そうなると、練習の時より左足のステップが5センチほど大きくなって、スイングが外回りして引っかけたようなサードゴロ、ショートゴロが多くなる。
「ゲームは練習と同じように打ちなさい」とよく言う。これがなかなか難しいんだけど、自分がコーチで見てきた中で落合はどんな時でもほとんど変わらなかった。今の選手で言えば、DeNA・牧も突っかかったり、行き当たりばったりでスイングするのをほとんど見ない。いいバッターの証明でしょう。
打撃はセンター中心に左中間、右中間へ打つのが理想。岡本も状態が良くない時は特に、練習でセンター方向にフェードボールを打つイメージを作ったらいい。ティー打撃でも背中からトスしてもらったら、修正が効くんじゃないかな。シーズンはまだ折り返し、ここからでしょう。