セは1強5弱 巨人はもはやヤクルトの引き立て役?高代氏「投手陣の再整備が急務」

 「ヤクルト16-6巨人」(24日、神宮球場)

 巨人が今季チーム最多被安打(19)、最多失点(16)で大敗を喫し、首位ヤクルトとの差が11ゲームに開いた。セ・リーグの“1強5弱”は今後も続くのか。デイリースポーツウェブ評論家の高代延博氏は「巨人は投手陣の再整備が急務だろう」と語り、投手力の増強を反転攻勢の条件に挙げた。

  ◇  ◇

 あれだけ点を取られると、もう反撃できない。攻撃面でもいろいろ反省材料はあるのだろうが、やはり投手陣ですよ。

 それにしても菅野は悪すぎたね。すべてのボールが真ん中付近へ甘く入っていた。17日の中日戦はスピードを抑えたコントロール重視の投球で、内容が非常によかった。しかし、この試合は正反対だった。これでは今のヤクルト打線につかまる。

 (先発した菅野は中村に2本塁打を浴びるなど9安打、7失点。五回を投げ終えて降板し、桜井-戸田-高木-鍵谷とつないだが、六回以降は救援陣で9失点)

 エースがこういう投球でマウンドを降りると、もうどうしようもなくなるね。

 神宮球場の場合、リリーフ投手はフィールドが見える所でブルペン待機しているから、試合の内容はリアルに分かる。菅野の大炎上が恐怖心となり伝染したのか、火に油を注ぐ形となってしまった。

 このところ菅野の表情は明るくないね。思いどおりのボールが投げられていないというジレンマがあるのか。今年は“菅野らしさ”を感じた時期もあったが、常に葛藤を抱えながら投げているように見える。

 リリーフ登板した投手もどこか不安げで、腕が振れてなかった。

 特に1軍へ上がったばかりの桜井だ。長短3安打と2四球、暴投も絡み4失点で降板した。バックの失策がきっかけになったとはいえ、内容が悪すぎた。

 打たれたくないという思いからコーナーを狙い過ぎて崩れていくのは、桜井に限らず多くの投手に言える。終盤のセットアッパーとして期待されていたビエイラの姿もすでにベンチにはないからね。

 この登録と抹消を繰り返している以上、安定した救援陣を作り上げることはできないだろう。

 とにかく投手陣の再整備が急務。具体的な方策は首脳陣に任せるしかないが、投手たちに求めたいのは“投げっぷり”のよさ。今の巨人で、腕を振って思いっきり投げているのは、大勢ぐらいしか見当たらない。

 打てるもんなら打って見ろ!という気持ちのこもった球。それは配球や技術以前の問題だと思うね。

 投手は一段高いところから打者を見下ろして投げる。まず投手が投げて勝負は始まる。主導権を握っているのは投手。自分との戦いよりも大事なのは、目の前にいる敵を倒すこと。そういう強い気持ちで勝負を挑んでほしい。

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