巨人・原監督 通算1200勝 九回・増田大の落球でヒヤヒヤ「げたを履くまで」
「ヤクルト2-3巨人」(6日、神宮球場)
節目の監督通算1200勝は、ヒヤヒヤした末につかみ取った。巨人・原監督は「(九回は)よくカバーしましたね」と頬を緩めて選手をたたえた。
1点リードの九回。守護神・大勢が新型コロナウイルス感染で離脱中のためクロールが登板した。2死一塁。代打・西田の定位置付近への飛球を、中堅・増田大がまさかの落球。巨人ベンチは凍りつき、敵地はざわついた。試合終了が一転して、一、三塁のピンチに。それでも左腕は落ち着いて中村を三ゴロに仕留めて来日初セーブをマークした。
指揮官は「4アウトというのはね、点数はだいたい入るものだけど。よく頑張りましたね」と苦笑い。「ミスターがよく言っていたように『(勝負は)げたを履くまで(分からない)』ってね」。長嶋茂雄終身名誉監督の言葉を思い出し、1勝の重みをかみしめた。
アクシデントも乗り越えた。好投していた先発・直江が五回に頭部死球で危険球退場。緊急事態でリリーフ陣が踏ん張り、綱渡りのような継投で3連勝とした。
節目の勝利にも「またあしたになれば同じ心境の中で、朝を迎えてユニホームを着るでしょう」と指揮官。変わらないのは一戦必勝の心構え。白星だけを目指して戦い抜く。