「全国高校野球選手権・準決勝、仙台育英１８－４聖光学院」（２０日、甲子園球場）

　史上初の東北対決となった準決勝第１試合は仙台育英が１９安打で大量１８点を挙げ、１５年大会以来７年ぶりの決勝戦進出を決めた。１８得点は準決勝最多タイ記録。二回に打者１４人の猛攻で１１得点を奪い、主導権を握り、流れを最後まで渡さなかった。

　仙台育英はこれが春夏合わせて５度目の決勝進出。１５年大会では東海大相模に６－１０で敗れている。東北勢の決勝進出は１８年大会の金足農（秋田）以来４年ぶり１０度目、春も合わせると１３度目で、まだ優勝はなし。深紅の優勝旗が東北悲願の「白河の関越え」なるかに注目が集まる。

　仙台育英の佐藤主将は「試合前はロースコアを予想していたが、打線が繋がって、自分達の流れで試合ができた」と振り返った。聖光学院の赤堀主将からは「必ず優勝しろよ」と言葉をかわしたという。「東北勢、１０４回の歴史を変えるのは今年しかない。絶対に取りこぼさないように明後日の試合に臨みたい」と、うなずいた。

　この日、５打点をマークした左翼手の遠藤は「聖光学院にも知り合いがいて、最後、頑張れよという言葉もらった。思いを背負って戦いたい」と、誓った。