「明治神宮大会・大学の部・１回戦、関大４－１東農大北海道」（１８日、神宮球場）

　楽天からドラフト４位で指名された、東農大北海道の伊藤茉央投手（４年・喜多方）が三回から２番手として登板。５イニングを投げて２失点（自責０）と好投したが、援護に恵まれず。初戦敗退となった。

　試合後、伊藤は「全国制覇をして、監督を胴上げしたかった。恩返しができず悔しい」と涙をこらえきれなかった。

　三回から２番手としてマウンドに上がると、サイドハンドから投じる１４０キロ台中盤の真っすぐと多彩な変化球で関大打線を翻弄（ほんろう）。最初の打者から９人連続でアウトにとるなど、さすがの投球を見せた。

　六回に味方の失策や野選など不運が続き２点は失ったが、七回までの５イングを投げて許したヒットはわずかに１本。三垣監督は「球は抜群によかった。恥じないピッチングをしてくれた」とたたえた。

　１年時の大学選手権から経験し「特別な場所」と語った、神宮で大学野球を終えた伊藤。プロの世界へ向けて「この１球の精度を高め磨いていきたい」と課題を口にし「球界を代表する投手になりたい」と力を込めた。