日本ハム・万波起死回生の一発「これ以上いいホームランはない」九回特大同点弾 新庄監督「コーチのほとんどが涙ぐんで」
「CSパ・ファーストS・第2戦、日本ハム3-2ロッテ」(13日、エスコンフィールド)
日本ハムがサヨナラ勝ちで1勝1敗のタイに持ち込んだ。1点を追う九回九回1死、万波が守護神・益田から特大同点ソロ。十回は2死走者なしから松本剛の四球と清宮の中前打で一、三塁とし途中出場の浅間が右前サヨナラ打を放った。
土壇場で起死回生の一発だ。狙い澄ました初球、高めの直球を高々と打ち上げた万波はゆっくりと一塁へ歩き出す。同時にスタンドを埋め尽くしたファンも総立ち。滞空時間の長い一発が、左翼2階席に達するとエスコンフィールド開業以来最高と言ってもいい大音量が響いた。
「やばいっすね。なんか待ちわびた瞬間みたいな。メジャーのポストシーズン、そういうシーンが多くて、それを見て僕も興奮しているんですけど、そんな気持ちを味わえた気がしますね」と価値ある特大の一発を形容した。
狙い澄ました一撃だった。「連打は難しいなと思っていましたし、もしかしたら今季最終打席になるかもしれないっていう気持ちもありましたので、絶対悔いの残らない打席にしたいなと思って、とにかく全力で振ろうって感じでしたね」と振り返る。
手応えを問われて「絶頂ですね」と語り、「ベストじゃないですかね。これ以上いいホームランはないですね」と自身最高の一発と位置づけた。
新庄監督も打った瞬間ベンチ前で激しくガッツポーズ。「もう飛んだ瞬間…なんか2分ぐらいかかった感じ。ホームランの軌道が。ゆっくりすぎて。うわ、同点になったって。もう同点に持ってきたら、これはもう勢いはウチにあるから」と明かした。
「万波君のホームランの時も、コーチのほとんどが涙ぐんでね、すごかった。俺はもう…嘘やろって。びっくりした方が強かったね」とベンチの表情を明かした。