韓国・野球場で建造物が落下 観戦中の20代女性に直撃し死亡 告知なく試合続行にファン激怒
韓国・慶尚南道(キョンサンナムド)にある球場・NCパークで3月29日、韓国プロ野球リーグ(KBO)の試合中、3塁側売店付近にあった窓の構造部分が落下する事故が発生。落下物は、観戦に訪れていた20代女性の頭上に落ち病院に搬送されたが、事故から2日後に死亡した。また、死亡した女性の弟(10代)は鎖骨骨折の重傷で、30代の観客は足に打撲傷を負ったと、現地メディアのハンギョンほか、主要メディアが一斉に報じた。
記事によると、球場側は事故発生当時「観客の不安を増大させる恐れがある」という懸念から、電光掲示板などで特段告知することなく、試合を続行。現地にいた一部のファンは、SNSなどでニュースを知り、激怒したと伝えた。
この大事故を受け、KBOは1日から3日まで、哀悼期間を設けることを決定したという。1日は全試合を中止。NCパークで試合予定だったNCダイノスとSSGランダースの3連戦は中止となり、残りの球場では2日から試合を再開するが、3日まで応援することはできない。
慶南警察庁は事故に関して、球場施設物管理主体と、業務上過失致死傷容疑の有無などを調査する計画で、重大災害処罰法の適用可否なども検討するという。
NCパークは、2019年にオープン。公団と球団は、球場使用に関する契約を結んでいるが、施設物の維持・管理主体がどちらであるかは、双方とも言及することを避けている状況だとし、今後この問題が、警察捜査で争点になることが予想されると、現地で報じられている。