巨人 田中将大が移籍後初登板で初勝利「特別な1勝」「感謝しかない」同級生の坂本が2打点で援護「ふたりで存在感を出せたかな」
「中日3-5巨人」(3日、バンテリンドーム)
巨人が快勝。楽天から加入した田中将大投手が、移籍後初登板初先発で初勝利を挙げた。
走者を背負う再三の危機を招くが、粘りの投球でしのぎ。5回5安打1失点で日米通算198勝目を挙げた。
田中はヒーローインタビューで笑みがこぼれ、「嬉しいです」と第一声。「僕にとっても開幕、当然、緊張もありましたが、自分にできるベストを尽くそうと思いました」とうなずいた。
ピンチで2つの併殺があり、「バックに守ってもらい、たくや(甲斐)も悩ませたと思うが、引っ張ってもらったし、ワンバウンドを止めてもらい、感謝しかないですね」と女房役にも頭を下げた。
先制、ダメ押しは幼馴染みで同級生の坂本勇人のバットから生まれた。「勇人も『おれもまだ開幕できてない』と言っていたので、ふたりで存在感を出せたかなと思います。(五回は)サードに飛んだ瞬間から、ふたつ捕ってくれと思っていた」と笑った。
田中将は初回に岡林、上林の連打を浴びて無死一、二塁とされたが、細川を中飛、石川昂を遊撃への併殺打に打ち取り無失点。3点リードの三回には1死二、三塁から細川の中犠飛で1点を失うが、後続を抑えた。
五回は1死二、三塁で上林を迎えた場面で、今年の最速となる149キロを連発。1死満塁とピンチは広がったが、細川を三塁への併殺打に切って、得点を許さなかった。田中は楽天時代の23年8月26日のソフトバンク戦以来、586日ぶりの勝利となった。
田中将は降板後、ベンチで声を張り上げ、九回は両手を合わせて祈るような仕草もあった。
苦難を乗り越え、「勝たせていただいた一勝。特別ですし、いろんなことがあって勝つことができて本当に嬉しい」と安ど。巨人はどんなチームか問われ、「難しいですね、その質問。最高のチームです」と大きくうなずいた。