東大・渡辺向輝 父・俊介氏と初の「親子対決」 「息子が成長した姿でいるというのは父親としてうれしい」
「オープン戦、日本製鉄かずさマジック14-0東大」(5日、君津球場)
東大の下手投げ右腕・渡辺向輝投手(4年・海城)が、“ミスターサブマリン”と称された元ロッテの父・俊介氏(48)が指揮官を務める日本製鉄かずさマジックとのオープン戦に先発した。東京六大学野球リーグの開幕を1週間後に控える中、5回6安打3失点(自責0)と力投。2017年秋以来となる勝ち点奪取とプロ入りを志し、今春のアピールを誓った。
父の主戦場で堂々たる投球だ。初めて実現した親子対決。1週間後に幕が開ける本番へ、渡辺は収穫と課題を手にした。
「いつもは父親が教える側で、自分が教えられる側という構図なので、きょうは『見てろよ』という意気込みでした」
毎回走者を背負いながらも、要所を締めた。0-0の四回1死二、三塁では「打球が上がらないように低めを意識した」とシンカーで二ゴロに仕留め、最後は直球で中飛に打ち取りピンチ脱出。「(相手の)レベルが上がっても直球やシンカーで意外と差し込めた」と納得顔を浮かべた。
ただ、この日は武器であるスライダーが不調だった。「その中で戦えたことは及第点」と前向きに捉えつつ「スライダーが機能しないと9回を投げきれない。勝ち点を目指す意味では全然ダメ」と反省。五回には味方失策が絡み3失点し「エラーが出ちゃった時に自分がどうにかできないと厳しい」と修正を誓った。
とはいえ、都市対抗野球にも出場した主力が並ぶ打線相手に5回を自責点0と上々の内容。相手監督として対峙(たいじ)した俊介氏は「大会の対戦相手にアンダースローがいるので、その対策」としつつ「私が勝負している場所に、息子が成長した姿でいるというのは父親としてうれしい。ピンチでも長打を打たれないコースに丁寧に投げていた」と目を細めた。
今春の結果次第で、プロ志望届の提出を考えている渡辺は「父親からは『この春にミスなく抑えるのが最低条件』と厳しく言われています。他大学のエースと遜色ない成績を残したい」と決意。父の前で見せた力投をさらなる成長材料とし、勝負のシーズンへ挑む。
◆渡辺 向輝(わたなべ・こうき)2004年2月25日生まれ、21歳。千葉県浦安市出身。167センチ、63キロ。右投げ右打ち。年長から学童野球に参加し、小学3年から浦安ベイマリーンズへ入団。中学受験で海城中に入り軟式野球部でプレー。海城では1年秋からベンチ入り。東大では2年春にリーグ戦デビュー。50メートル走6秒8、遠投105メートル。ここまでリーグ戦通算16試合に登板し1勝4敗、防御率3・93。大学では農学部で農業・資源経済学専修。
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