侍ジャパン ピッチクロック&ピッチコムに戸惑いの声 時間切れに阪神・坂本も「え…」 平良「一度、首を振っても厳しい」

 ブルペンでの投球を終えて話し合う平良(左)と坂本(右)=撮影・立川洋一郎
 ピッチコムを装着しブルペンで投球を受ける坂本(撮影・立川洋一郎)
 ブルペンで投げ込む平良(撮影・立川洋一郎)
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 「侍ジャパン強化合宿」(6日、宮崎)

 野球日本代表・侍ジャパンが6日、「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本-韓国」(15、16日・東京ドーム)に向け、宮崎市内で強化合宿をスタートさせた。ブルペンにはピッチクロックを設置し、投手と捕手にはピッチコムを導入。来年3月のWBCに向け新ルール対応に着手したが、実際に試用した坂本誠志郎捕手(31)、平良海馬投手(25)らから戸惑いの声も聞こえた。

 初日のブルペンには熱視線が送られた。井端監督、金子ヘッドらも視察する中、平良-坂本のバッテリーが投球練習。22球目からサイン伝達機器・ピッチコムを介して投球。15秒のカウントダウンが始まる中、坂本が球種を伝達するも平良が首を振る。時間切れの合図に捕手から「え…」と声が漏れた。投手は体感以上に短さを感じていた。

 「意外と急がないといけない。一度、首を振っても厳しいですね。球種が多い分、これから考えていかないといけない」

 来年3月の本戦では新ルールとしてピッチクロック、ピッチコム、拡大ベースなどMLBルールが導入される。特にピッチコムは日本人選手になじみがなく、井端監督も「捕手は特に大変になってくる」と心配する。捕手は耳にイヤホンを装着し、機械を左腕に着けて投手に指示。球種やコースの選択、けん制や守備シフトなど、瞬時の判断力が必要になるという。

 坂本も「思ったより時間は短かった」とし、対応のポイントを2つ挙げる。「機械にも時間にも慣れないと。数をこなして慣れることが一番大事になる」。機器の使用方法を熟知した上で、より投手と意思疎通を図ることも重要だ。「持っている球種の中でどれがいいか、いろんな意図とか考えを聞いておくことが使う上で役立つことになるかな」とヒントを得た。

 8日に予定されるライブBPでも試用する。MLBでは試合時間の短縮だけでなく、サイン盗み防止も導入した大きな理由。井端監督も「走者がいなければサインでもいいが、二塁に走者がいた場合にうまくやられたら、たまったもんじゃない」と国際大会には万全の態勢を整えたい考えだ。WBC連覇に向けた最大の敵は時間。チームとして新ルール対応を急ぐ。

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