元祖「沖縄の星」安仁屋宗八氏がFA残留の同郷後輩に猛烈エール「まだまだ分からんよ」「わしを追い越すくらいやって」
沖縄出身で通算119勝を挙げた広島OBの安仁屋宗八氏が、今オフにFA宣言から残留を決断した同郷の後輩、ソフトバンク・東浜巨投手にエールを送った。
沖縄出身者としてプロ初勝利を挙げたレジェンドは「わしのあとに100勝をするのは東浜だと思っていた。学校(沖縄尚学)の後輩でもあるし、まずは3桁の100勝を目指してほしい。そして、わしを追い越すくらいやってほしいね」と期待を込めた。
プロ14年目を迎える東浜は、2017年に16勝を挙げて最多勝を獲得。ここまで13年間で通算76勝を積み重ねてきた。100勝まではあと24勝となっている。
世代を超えて2人を結ぶ象徴的な記録もある。安仁屋氏は1966年7月31日の巨人戦で九回2死から黒江に安打を許し、ノーヒットノーランを逃した。一方、東浜は2022年5月11日の西武戦でノーヒットノーランを達成。沖縄出身者で初の快挙を成し遂げた。
近年は登板機会が減少し、25年は7試合に先発して4勝2敗、防御率2・51と、限られた登板ながら結果を残した。ウエスタン・リーグでは7勝、防御率1・85と安定した成績を残しており、内容面では健在ぶりを示している。
07年の選抜大会で優勝投手となり、進学した亜大では1年春からリーグ戦に登板。12年度ドラフト1位でソフトバンクに入団した。13年、広島がオープン戦で福岡ドームを訪れた際、評論家として来場していた安仁屋氏を訪ね、三塁側ベンチであいさつを交わした。以降、球場で顔を合わせるたびに、同郷で高校の先輩でもある安仁屋氏にあいさつをする関係が続いている。
6月に36歳となる東浜は、安仁屋氏の通算119勝まで43勝と高いハードルが残る。それでもレジェンドは「まだまだ分からんよ」と後輩の奮起に期待を込めた。
安仁屋氏は沖縄高(現沖縄尚学)時代、高校野球で初めて南九州大会を勝ち抜いて甲子園に出場した。「今は高校野球でも全国優勝したり、優勝候補になったりする」と、沖縄球界のレベル向上を感慨深く語る。
広島入団時の1964年にはパスポートが必要だった。言葉や食べ物など沖縄と本土のハンディを背負いながらプレーし、入団5年目には23勝を挙げた。
沖縄出身者のパイオニアとして野球殿堂の候補にも挙がる安仁屋氏は「東浜の次には宮城(オリックス)もいるかな。まだ若いし、わしの数字を追い越してほしい」と、通算49勝の左腕にもエールを送る。
東浜、宮城へと続く沖縄投手の系譜。元祖「沖縄の星」は、後輩たちが自らの数字を塗り替える日を心待ちにしている。
【沖縄出身投手勝利数ベスト5】
1位 安仁屋宗八(広島~阪神~広島)119勝
2位〇東浜 巨(ソフトバンク)76勝
3位 新垣 渚(ダイエー、ソフトバンク~ヤクルト)64勝
4位 仲田幸司(阪神~ロッテ)57勝
5位〇宮城大弥(オリックス)49勝
〇は現役
※沖縄生まれ兵庫県育ちの伊良部秀輝は日米通算104勝





