福山 17点コールド発進 甲子園3度の小田浩監督62歳が意識改革「大人の野球」で大勝 広島に新旋風
「高校野球広島大会・2回戦、福山17(五回コールド)0油木」(10日、ぶんちゃんしまなみ球場)
2回戦11試合が行われた。福山が油木を17-0の五回コールドで破り、初戦を突破した。先発全員となる計17安打。投手陣は3投手が無失点リレーを決めた。4月から過去に他校で3度、甲子園出場経験がある小田浩監督(62)が就任。ナインに説いた「大人の思考」と「シンプルさ」が大量点をもたらした。
一気呵成(かせい)に攻めた。初回は5四死球に3安打を集め5得点。三回は打者11人の猛攻で7点を奪った。4月から就任した小田監督は「普段やっていることを、やろうと話をしました」。つなぎの意識が実を結んだ。
監督就任直後から意識改革に取り組んできた。「練習ではいろいろと考えさせるけど、最終的には、できるだけシンプルな形に落とし込んで、やっていこうと言っていた」。重圧がかかる夏だからこそ、極限までそぎ落とす重要性を説いてきた。西条農、総合技術で計3度、甲子園に導いた名将がたどり着いた境地だ。
打席では「しっかりスイングする」「球に食らいつく」という原点に立ち戻る。極限状態で迷わずバットを出せるように背中を押してきた。
この教えが冷静さにつながった。渡辺雄介主将(3年)は「入れ込みすぎず、客観的に大人の余裕を持ったプレーをしろと言われている」と明かす。この日はチームで狙いを「高めの浮いた球を打つ」とした。シンプルで明確な共通認識が、大量点の要因だ。
クリアな頭脳で戦う「大人の野球」。小田監督が目指すチーム像だ。
「3カ月、監督をやってきて、すごい吸収力を感じています。やることが整理できているし、浸透していると思う」
“小田イズム”を体現する福山が、広島の夏に新たな旋風を巻き起こす。
