開成撃破の日比谷 女子部員が大号泣したワケ「つらい瞬間があった」 今年2月に顔面骨折 助監督で初のベンチ入り

 「高校野球東東京大会・2回戦、開成6-7日比谷」(11日、神宮球場)

 有名進学校対決で東大進学者が公立最多の日比谷がシーソーゲームを制した。日比谷の助監督としてベンチ入りした女子部員の野上杏外野手(3年)は、試合後の取材で大粒の涙を流し続けた。

 元々野球経験がなかった野上はボールパーソンとしてチームに仲間入り。その後、練習にも入り男子部員とともに汗を流した。野球部として日々を過ごす中で壁を感じることが多々あった。

 「みんな平等に同じように接してくれるけど、全く同じようにはいかなくて距離とかを感じる時もあって」

 女子部員は試合でのメンバー登録ができない。大会の時期が来るたびにボールパーソンとしてグラウンドに立ったが、「(チームメートが)ヒットを打ったときに一緒に喜んだりもできないし、そういうところで寂しいとかつらい瞬間があった」と吐露した。

 練習でも周囲と足並みをそろえることができずに「足をひっぱっている」と感じる事も多かった。そんな中、今年2月には飛球が顔に当たって右頰と鼻付近を顔面骨折。

 「本当に辞めたいって何回も思った」

 それでもチームメートやその保護者、対戦校の保護者など多くの人から応援の言葉をもらって続けることができた。念願のベンチメンバーにも入り、試合前はノッカーを務めて仲間とともに練習した。

 「(ノッカーは)最初はすごく緊張したけど、みんなの顔を見ていつも練習してきた日々を思い出した。初めてベンチに入って伝えたいことも全部伝えられたし、一緒に喜べるし、全力で戦えて本当にうれしかった」。目からあふれ出た涙は苦しみながらも戦い抜いた努力の証だった。

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