カープ正念場 菊池涼「凡事徹底」「やれることをしっかり」本拠地マツダで出直し
「巨人3-2広島」(14日、東京ドーム)
広島の菊池涼介内野手(32)が一時、同点となる2点適時二塁打を放った。0-2の七回2死二、三塁で左翼線へ運んだ。八回に勝ち越され黒星を喫したものの、終盤で見せた同点劇は今後の戦いにつながるはずだ。チームは借金4の5位で16日から本拠地での中日3連戦に臨む。上位に食らいつくためも、ここが正念場となる。
左翼線への打球に東京ドームに詰めかけた鯉党が沸いた。2点ビハインドの七回2死二、三塁から菊池涼が2点適時二塁打。「必死に気持ちだけで打ちにいきました」。フルカウントから井上の直球を捉えると、打球は鋭いライナーとなり人工芝の上で弾んだ。
「自分の中で形っていうのがちょっと良い感じだったな…というのは確かにあって」
2球で2ストライクと追い込まれた状況からファウルで粘った。低めのボール球を見切りカウントを整えた。「気持ち的には、打ちにいきながら見逃せているな…とか。そういう良い感覚の中にはいた」と、手応えのあった一打を振り返った。
八回に4番手のターリーが勝ち越しを許してチームは敗戦。それでも必死に食い下がり、終盤に同点とした粘りは今後につながるはずだ。チームは9日からのヤクルト戦で3連勝し、巨人3連戦は1勝2敗で終えた。借金4の5位で残り34試合に臨む。2位以下は混戦。勝ち抜くために今、必要なことは-。菊池涼は「凡事徹底」を挙げた。
「コーチが“やるべきことはしっかりやっていこう”と、後半戦に入って声掛けしている。そういうことを含めて、いろいろ起きるんだけど、もう一回、みんなでね、やれることをしっかりやる」
前日13日は初回に先頭・吉川の打球を小園が送球エラー。そこからピンチが広がり2失点した。不動の二塁手は、何げない1つのプレーで流れが自分たちにも相手にもいくことを見てきた。残り試合が少なくなり、一戦たりとも無駄にできない試合が続くだけに、改めてチーム全体で気を引き締めて当たり前のことを徹底していく。
16日からは本拠地に戻り中日との3連戦に臨む。後半戦開幕となった7月29日からの3連戦では3連敗を喫しており、その借りも返さないといけない。ここが正念場。チーム一丸となって上位浮上を図る。