カープ2軍 北の大地で「タンチョウリーグ」に初参加

 「広島6ー1亜細亜大」(9日、釧路市民球場)「広島2ー3Honda」(10日、釧路市民球場)

 広島2軍は9日からの2日間、北海道釧路市で実施されている「第5回タンチョウリーグ」に初参加した。同リーグは大学、社会人、プロが参加するリーグ戦で釧路活性化プロジェクト実行委員会が主催。釧路市でキャンプを長年行う亜細亜大学も尽力し、熱戦が繰り広げられている。このたび釧路で試合を実施するメリット、同リーグがもたらす効果に迫った。

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 しゃく熱の太陽が照りつける本州から離れた北の大地で、鯉戦士は白球を追っていた。釧路市民球場で9日に亜大、10日にホンダと試合を行った広島の2軍。高2軍監督は「相手がどこでも自分たちの野球をやろうと。実戦を多くできるということでね」と初参戦したタンチョウリーグでの時間を振り返った。

 初参加のきっかけは亜大とのつながり。8月は元々、亜大が北海道でキャンプを行っている時期。同大の卒業生が広島に多く在籍していることも含めて、今回に至ったという。5回目を迎える今年は5日に開幕して19日まで実施。プロでは広島2軍以外にソフトバンク3軍、社会人チームはホンダやJR東日本、大学では亜大、日体大など今年は計12チームが顔をそろえた。

 亜大硬式野球部の西村忠之副部長(54)は「涼しさを求めて、また同じ場所で色んなチームと(試合が)できるということで、参加していただいていると思います」と説明。北海道内でも釧路は特に涼しく、8月でも最高気温は20度台。暑さを気にせず、それも移動を伴うことなく実戦を重ねられることが最大のメリットだ。

 そして何より町を挙げて協力してくれる釧路市の存在が大きい。同副部長は野球人口の減少を踏まえた上で「釧路市に喜んでいただいていることが一番大きな要因だと思っています。少年少女に野球の楽しさを知ってもらう、あとは町の経済効果。全ての方々にウィンウィンでメリットがある形」と語った。

 北海道旭川市出身で今季、支配下選手登録を勝ち取った持丸は同リーグでの試合を経験し「(プロ入り前は)こんな気候でやっていたな、と懐かしい感じがした。すごく涼しいですね。(アマと戦い)打者としても捕手をしていても配球の違いは感じました」と振り返った。

 アマ球界の名門チームが集い、プロと熱戦を繰り広げるタンチョウリーグ。そこには選手個々のレベルアップと地域活性化の両立という、野球振興の理想型が凝縮されている。

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