広島・林 筒香スタイルでレギュラー奪う 1月初の合同自主トレで「大胆」の教え 新井監督好評価「いい反応していた」

 打撃練習で鋭い打球を放つ林
 林のロングティーを見つめる新井監督(撮影・市尻達拡)
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 「広島春季キャンプ」(4日、日南)

 広島・林晃汰内野手(23)が4日、新たな打撃スタイルでのレギュラー奪取に意欲を示した。1月に米ジャイアンツ傘下マイナーの筒香嘉智外野手(32)と初めて自主トレを実施。打撃での「大胆さ」の重要性を教わり、手応えを得た。この日は味方投手が相手のフリー打撃に入り、オフの成果を示す打撃で新井貴浩監督(47)から評価を受けた。6年目の今季、1軍での活躍を狙う。

 明確になったスタイルを、打撃ケージ内で披露した。それがアピールに直結したのだから、自信も深まる。今季に懸ける思いは人一倍。林は「良い時が増えてきていると思う。自分のモノにできるように」と、つかみつつある手応えの完全習得に闘志を燃やした。

 例年1月はチームの先輩・松山と合同自主トレを行ってきたが、今年は筒香と一緒にキャンプへの準備を整えてきた。同じ和歌山県出身で左打者同士というのが共通項。目標にもしているスラッガーとの初タッグは、実り多き時間になった。

 筒香からは、シンプルさを重視した教えを受けたという。「体の使い方で細かいことを意識してしまうと自分は小さくなってしまう。『大胆に』と思ったら(そのための)押さえるべき部分も出てくる。そこを教えてもらった。あとは自分の感覚でいいと(言われた)」と説明した。

 押さえるポイントはスイング時の頭の位置。ただ、過度に意識せず「試合になればあまり考えることなく、自然体で。練習ではそういうところを考えてやっています」とチェック項目を挙げた。

 この日のフリー打撃では味方投手陣を相手に、感覚を確認。森浦からは高め直球を中前へ運び、益田からも直球を右前へはじき返した。計20スイングで安打性は2本ながら、新井監督は結果以上に内容面を評価する。

 「いい反応をしていたね。彼も体をシェイプして『動けるようにしてきました』って言うから『ホンマかいっ』って(笑)。今年は元気に動けているし、きょう見た中でも反応、内容は良かったかなと思う」と打撃をたたえ、キャンプ中の姿を頼もしく感じ取った。

 自主トレ期間では直球をいかに力強く捉えるかにフォーカス。「頭で考えるのはやめようと思って、速い球ばかり打っていた」。この日の快音がいずれも直球だったことが、その成果を物語る。「真っすぐは、自分なりに(バットに)かむ打球が飛んでいると思う」と手応えは上々だ。

 一昨年の秋季キャンプでケガをして、昨年の春季キャンプは2軍スタート。シーズンも20試合の出場に終わった。目指すは一、三塁の定位置奪取。レイノルズ、シャイナーの新外国人に加え、堂林らライバルは多いが、その中に割って入る心意気に満ちている。「絶対に1軍で絶対活躍できるようにがんばります」。勝負の6年目、逆襲への道を日南から力強く踏み出していく。

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