カープ最下位転落 14年ぶり3戦連続完封負け 新井監督「しっかり考えたい」羽月激走も本塁憤死

 8回、一走・羽月は本塁へ突入するもタッチアウトになる(撮影・市尻達拡)
 8回2死満塁の好機に空振り三振に倒れた小園(右)=撮影・市尻達拡
 9回、田村が右飛に倒れ試合が終わる(撮影・市尻達拡)
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 「広島0-1中日」(7日、マツダスタジアム)

 広島がまさかの3試合連続完封負けを喫した。同一カードの3戦連続完封負けは2010年以来14年ぶり。1点を追った八回1死一塁から、代打・松山の二塁打で代走・羽月が同点のホームを狙ったが憤死。新井監督のリクエストも実らず、連続無得点イニングは「27」まで伸びた。チームは最下位に転落した。

 歓声は瞬く間に悲鳴へと変わった。0-1の八回1死一塁で代打・松山が左翼線二塁打を放つと、代走の羽月は一気に本塁へ突入した。クロスプレーの判定はアウト。新井監督は即座にリクエストを要求したが、判定が覆ることはなかった。連続無得点が27イニングに伸びた現状を指揮官は「そこは私がしっかり考えたいなと思います」と責任を背負った。

 終盤は執念采配の連続だった。八回は1死から矢野が右前打で出塁すると、新井監督は代走に羽月を投入。「あそこは何とか1点というとこで、相手バッテリーにプレッシャーをかけたかった」。俊足の矢野に代走という最善を尽くしたが、羽月は本塁で憤死。羽月自身も「あれ以上はない」という激走を見せたが得点が遠く、その後の2死満塁では小園が空振り三振に倒れた。

 継投面では矢崎、島内、栗林を七、八、九回につぎ込んだ。「日曜日で明日はゲームもないし、何とか1点差でと思っていたので、行ってもらった」と指揮官。勝ちパターンの中継ぎも投入して勝機を見いだそうと必死にタクトを振った。

 それでも攻撃陣は笛吹けど踊らず。安打や好機は生まれているだけに、新井監督も「序盤もいい感じで捉えているんだけど、野手の正面にいってしまうというのが、ここ数試合続いている。振れていないわけではない。得点がなかなか入っていないところは私が考えたい」ともどかしい胸の内を明かした。

 朝山打撃コーチは「ホームだったけど、(ナインの)空気が重い」と指摘。ゼロ行進が続いていくたびに「みんな硬くなって『打たなきゃ』となるので、リラックスして入れと言ってある。みんな必死にやっている中で、こういう時もある。次に向けて切り替えていくしかない」と強調した。

 これでチームは3連敗となり、3勝5敗で最下位に転落。同一カード3戦連続完封負けは2010年7月16~18日の中日戦(マツダ)以来、14年ぶりという屈辱となった。9日からはCSも含めて、昨季から10連敗中の甲子園で阪神との3連戦。正念場は続くが、うみは出し切ったと信じて“鬼門”で戦い抜く。

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