広島・玉村が自己最多に並ぶ4勝目 プロ初完封逃し苦笑い「投げきりたかった」 8回0/3を好投1失点

 プロ初完封こそ逃したものの、4勝目を手にした玉村(撮影・市尻達拡)
 ファンとタッチをする(右から)玉村、矢野、小園(撮影・市尻達拡)
 お立ち台でポーズをとる(左から)矢野、玉村、小園(撮影・市尻達拡)
3枚

 「広島5-1ヤクルト」(1日、マツダスタジアム)

 本拠地の大歓声を背に受け、マウンドを降りる広島・玉村昇悟投手の表情に笑顔はなかった。プロ初完封まであとアウト三つ。開口一番、「投げきりたかったですね」と苦笑いを浮かべるしかなかった。

 八回までは4安打のみにヤクルト打線を封じ込め、無失点。「特別これがよかったというのはなかった。坂倉さんがうまく散らしてくれました」と変幻自在の投球でスコアボードに0を刻んだ。九回は登場曲のB’zの「衝動」が流れる中、マウンドへ上がった。しかし、先頭から連打を浴び、サンタナに四球を与え、無死満塁としたところで降板。8回0/3を6安打、1失点で21年の自己最多に並ぶ4勝目を手にした。

 7月30日・DeNA戦では九回に3点を失い、完封を逃すも初完投をマーク。続く8月12日の同戦でも完投勝利を挙げ、チームでは22年・森下以来の2戦連続完投(森下は完封)を達成した。それまでは7回までが最長だった左腕。「自分にとって(八回以降)は未知の世界だった。完投して“世界観”が広がった感じです」と独特の言い回しで手応えを口にする。

心構え変わった

 新境地に足を踏み入れ、大きく変わったのは心構えだ。「いい当たりをされても野手の正面に飛べばアウト。ビクビクする必要はないなと。四球とかで無駄な走者を出す方がだめかなと思う」。大胆にストライクゾーンを突く攻めの気持ちが、飛躍につながっている。

 勝負の9月に入り、1試合が持つ意味合いが大きくなってくる。「先のことは分からない。与えられたところで仕事ができるように」。優勝を経験していない23歳が、チームに勇気を与える投球を続けている。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

広島カープ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス