新井鯉崖っぷち…2日にもCS消滅 66年ぶりビジター11連敗 残り3戦全勝でもDe1勝すればアウト

 ファンにあいさつし引き揚げる新井監督ら広島ナイン(撮影・金田祐二)
 ファンにあいさつしがっくりの新井監督ら広島ナイン(撮影・金田祐二)
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 「DeNA3-1広島」(1日、横浜スタジアム)

 苦しい、苦しすぎる…。4位・広島は3位・DeNAとの直接対決に敗れて3ゲーム差に離され、CS進出が極めて難しい状況に追い込まれた。球団では66年ぶりのビジター11連敗となり、今季の勝率5割以下も確定。2日・ヤクルト戦(神宮)に敗れれば、Bクラスが確定する。新井貴浩監督(47)は現状を受け止めつつも、残り試合に目を向けた。

 2点を追う九回表の攻撃中。三塁ベンチの前では今季初めて八回のマウンドに立った守護神・栗林がイニングまたぎのためにキャッチボールを行っていた。諦めん-。そんな強い思いを行動で示すも、今のチームに劣勢をはね返すだけの力は残っていなかった。残り3戦で3位と3ゲーム差。CS進出へ絶望的な状況となった中、新井監督は懸命に前を向いた。

 「そこ(3位と3差)はもちろん分かっている。ただ、自分たちにやれるのは残り3試合ね、今日もたくさん応援しに来てくれているからね。いい試合をお見せできるようにやりたいと思います」

 左翼スタンドを埋めたファンのためにも最善は尽くした。0-0の三回1死一塁では打者・矢野のところでエンドランを敢行し、一、三塁の好機を演出。野間の二ゴロ併殺崩れの間に先制点を奪った。得意の足技を絡めての攻撃に指揮官は「どんどん足を絡めてっていうことはずっとやってきたことなので、あそこはいい攻撃ができたかな」と話すも、その言葉にはむなしさが漂う。

 四回に先発・森が3失点で逆転を許した。六回はセットアッパーでの起用が続いていた島内を投入。七回はハーンに託し、八回のマウンドには守護神の栗林を送り込んだ。「もうやれることはやろうと。そういう形で」と新井監督。継投にも執念をにじませた。だが、それでもチームが息を吹き返せないのが今のつらい現状である。

 この敗戦で4月16日以来の借金3となり、今季の勝率5割以下が確定した。8月29日・中日戦(バンテリン)からのビジター11連敗は1958年以来、球団66年ぶりの不名誉な記録。2日のヤクルト戦に敗れれば、Bクラスが確定するという事態になった。

 9月を首位&貯金14で迎えたチームは数々の屈辱を塗り重ねながらここまで来てしまった。思い返せば、大失速が始まったのは9月頭の横浜での3連戦からだった。この1カ月で立ち位置は信じられないほど大きく下落。9月の月間20敗を経て、鯉はついにまな板の上に乗ってしまった。

 ◆2日にもCS消滅でBクラス確定 広島が2日のヤクルト戦に敗戦、またはDeNAが同日の巨人戦に勝利すると、広島のCS進出の可能性が完全消滅。また、同日にDeNAが引き分けても広島が引き分け以下なら、広島のBクラスが確定する。今後広島は残り3戦全勝でも、DeNAが残り5試合で1勝すれば、広島のCSは消滅。広島がCS進出を果たすためには、残り3戦全勝でDeNAが残り5試合を3敗2分け以下。仮に両チームが69勝69敗5分けで並べば、広島は今季DeNAとの直接対決で勝ち越しているので、DeNAより上位となれる。

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