広島・森下 開幕戦の借り返した 8回2失点で今季初勝利 真のエースへ「勢いをつけて勝っていきたい」
「広島8-2DeNA」(4日、マツダスタジアム)
真のエースへ一歩目を踏み出した!広島の森下暢仁投手(27)が8回4安打2失点で、うれしい今季初勝利を挙げた。自身初の開幕戦での先発で黒星を喫してから7日。悔しさを糧にして、快投を演じた。チームは2点を追う四回に一挙3点を奪って逆転に成功し、今季2勝目をつかんだ。開幕投手を務めた男の1勝目で勢いをつけ、上昇気流に乗っていく。
またか…。マウンド上の森下の脳裏に7日前の悔しさがフラッシュバックした。三回に牧に左翼へ先制2ランを被弾。開幕戦でも先制2ランを食らって負け投手となっていた右腕はお立ち台で「『またホームランを打たれたよ』って感じのスタートを切ってちょっと申し訳なかったです」と苦笑いを浮かべた。ただ、この日は打線からの強力援護があった。気持ちを切り替えて腕を振り、今季初星をゲットした。
3月28日の阪神との開幕戦では初回に佐藤輝に先制2ランを浴びて黒星。この日は三回に二塁手・小園の失策で走者を背負うと、牧に手痛い一発を浴びてしまった。強力打線を誇る相手のペースに引き込まれそうになったが、ここで踏ん張れるのが森下の真骨頂。被弾以降は2安打に封じ、無四球で8回2失点にまとめた。
打線からの援護が大きな力となった。四回に野手陣が奮起して逆転に成功。「前回(開幕戦)と同じ形で試合が進んでしまうのかなと思っていたけど、ああいう形で野手の方が何とか粘って点を取ってくれた。もうこれ以上(自分は)点数をやれないなという気持ちがあった」。同点適時打を放った今季初スタメンだった野間に対しては、ヒーローインタビューで「いつも自分の(登板の)時に休んでいるので、助かりました」とイジったが、胸の中にあるのは感謝の思いだ。
もう一つの発奮材料となっていたのが、二俣の存在。2日の試合でファウルチップが顔面に直撃し、歯が計8本損傷しながらも強行出場を続ける後輩の姿を右腕は広島から見ていた。「ああいう形でも気持ちを出してやっていたのは、本当にすごいなと思いましたし、なかなかできることじゃない。そういう中で、頑張っているチームメートもいるので、(自分も)負けないように頑張れたらなと思っていた」。この日は三塁を守った二俣の気概を近くで感じながら投げ進めていった。
エースとしての一本立ちを求める森下の今季初勝利に新井監督は「初回からボールに力があったし、球数を重ねても力が落ちなかった。相手が強力打線の中でナイスピッチング」と笑みを浮かべた。森下は「ここから勢いをつけて勝っていきたい」と気合を入れた。責任感と使命感を携え、連勝ロードを進んでいく。
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