広島“七夕の奇跡”再び 坂倉九回サヨナラ逆転2ラン「監督に続けてよかった」新井監督は17年に「あの選手もまあまあいいバッター」

サヨナラ2ランを放ち新井監督(左)と抱擁を交わす坂倉(撮影・北村雅宏)
9回、サヨナラ2ランを放つ坂倉
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 「広島4-3ヤクルト」(7日、マツダスタジアム)

 七夕の奇跡の再来じゃ!広島が今季3度目のサヨナラ勝ち。坂倉将吾捕手(28)が1点を追う九回無死一塁で、キハダから逆転サヨナラの9号2ランを右翼席に運んだ。2017年の七夕には、5点ビハインドの九回に当時現役だった新井貴浩監督の逆転3ランなどでヤクルトに劇的勝利。ファンの間で語り継がれる“伝説”をほうふつとさせる白星を飾った。

 打った瞬間、坂倉はバットを軽く放り投げると、興奮渦巻くベンチへ向かって右手を突き上げた。待ち構えるナインの輪へ、勢いよく飛び込むと手荒い祝福を受けながら、最高の笑みを浮かべた。劇的すぎる幕切れを演出したヒーローはお立ち台で「みんなが喜んでくれている姿を見ることができてうれしかったです」と白い歯をこぼした。

 1点を追う九回にドラマが生まれた。先頭のファビアンが右前打で出塁。無死一塁で坂倉が打席を迎えた。フルカウントからの8球目。甘く入ったスライダーを逃さなかった。鋭いスイングから放たれた打球は右翼席へ。「基本的に90%ぐらいが直球の投手なので、変化球が来たらしょうがないぐらいで待っている。振ったら当たりました。こっちがビックリ」と振り返る自身2度目のサヨナラ弾で決着をつけた。

 伝説の試合をほうふつとさせる一振りだった。2017年7月7日・ヤクルト戦。5点を追う九回に当時現役だった新井監督の代打逆転3ランなどで勝利を飾った。この試合は鯉党の間で“七夕の奇跡”と呼ばれる。

 新井監督は試合後、当時を振り返り「あの選手もまあまあいいバッターだったからね」とにやり。坂倉は当時高卒1年目。同日は2軍で汗を流していたが「記憶にはちゃんとあります」。ホームイン後に熱い抱擁を交わした指揮官のような勝負強さでチームを勝利に導き「監督に続けてよかった」とうなずいた。

 プロ10年目。1軍にいる多くの選手が年下となったチームで、坂倉の存在感は大きい。持丸が5月5日・DeNA戦(横浜)でプロ初アーチを放つと、後日ショッピングへ連れ出した。坂倉の「何でも選んでいいよ」の言葉に恐縮しつつ持丸が選んだのは、50万円超の遠征用高級バッグ。「僕は手が出ません」というほどの“おねだり”にも男らしくプレゼント。持丸は「大事に使ってます」と感謝は尽きない。この日のサヨナラ弾にも「みんなのおかげ」と謙虚に言った坂倉。グラウンド外でもチームメート思いな姿は変わらない。

 4番の活躍でチームはカード初戦に勝利。3位・ヤクルトとの差は6・5ゲームに縮まった。「みんなで頑張れたらいいなと思います」と坂倉。“七夕の奇跡”から新井カープの逆襲が始まる。

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