社・福谷君との夢を巡る不思議な縁「家族のような気持ちで」生観戦

 「全国高校野球選手権・2回戦、二松学舎大付7-5社」(14日、甲子園球場)

 この夏初めて甲子園に来ました。本当にいい雰囲気でしたね。入場制限がなく、お客さんがたくさん入って、ブラスバンドの演奏もあって。これぞ高校野球というのを、改めて感じました。

 14日は、僕は淡路の津名出身ということもあり、兵庫代表の社に注目していました。その中でも、3番を打っていた福谷宇楽(うた)君とは元々、少し関わりがあるんです。

 というのは、福谷君が出身の津名中学校に、僕の妹が勤めていまして。妹が「うーちゃん」と呼んでいたのを聞いていて、隣町の子でもあるし、家族のような気持ちで試合を見させてもらいました。福谷君も犠牲フライで終盤の追い上げに貢献したりと、敗れはしましたがいい試合でした。

 試合後には、球場の外で福谷君のお母さんとお会いできました。「甲子園に連れて来てもらえただけで満足です」と。いい顔をされていましたね。兵庫大会の前には、福谷君から「今年はこのチームで、甲子園にオカンを連れて行ってやるから」と言われていたとか。それを実現するわけですし、たいした息子さんだなと。

 そんな会話の中で、お母さんから「そういえば…」と昔話をしてもらったんです。数年前のことになりますが、僕が芸人をやっていることもあり、淡路の方から講演と言いますか、少し喋ってくれないかという依頼がありまして。

 そこでの議題が、夢を追い続けることが大事、といったもので、僕なりに語らせてもらいましたが、当時小学生だった福谷君がそこに来てくれていただけでなく、僕に握手を求めてくれていたそうで。僕はまだまだ夢なかばで追い続けていますが、福谷君はすでに甲子園に出るという夢を叶えた夏です。「息子さんは有言実行ですね」なんて話をしながら、不思議な縁だなと。

 社の保護者の方で言うと、キャプテンの後藤剣士朗君のお父さんが西武の後藤スカウトなんです。今日もお会いしましたが、スカウトではなく親の顔をされていました。「ここまで連れてきてくれただけでも満足です」と。試合に負けて、悔しさはもちろんあると思いますが、本当にみなさんいい顔で。試合も含めて、いいものを見させてもらいました。

 ◆かみじょうたけし(本名・上条剛志)1977年12月31日生まれ。兵庫県淡路島出身。龍谷大卒。血液型A型。身長170cm、体重50kg。高校野球大好き芸人として知られる。趣味・特技は競輪予想、モノマネ。

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