ダルビッシュの父、阪急のユニホーム かみじょうたけしが見た「帰ってきた甲子園」の光景
「選抜高校野球」(18日、甲子園球場)
甲子園が帰ってきた。そんな感じがした一日です。まずは開会式、出場校が外野からズラッと並んでマウンドの方へ歩いてきた光景。見ているだけで涙出そうになりました。これが普通なのに、普通じゃなかった状況が続いていましたから。
あとはスタンドの声出し応援も解禁となって、売り子さんの声もよく響いていましたね。「ビールどうですか?」って。試合が始まっても、吹奏楽があった上で、応援団が選手の名前を叫べるというのがいいなと。
アルプスにも行かせてもらいました。2試合目です。やっぱりいましたね。北陸の応援に、阪急ブレーブスのユニホームを着たおっちゃんが一人。絶対にいるやろうと思っていたら、案の定でした(笑)
福井県に赤を基調としたチームがなくて、監督が阪急を模してつくったユニホームというのを何かで見ましたが、確かに似てましたよね。せっかくなので、そのおっちゃんに声をかけてみると「かみじょうたけしさんや!」てな感じで知ってくれていて。
答えは予想が付いていたとは言え、なんでこのユニホームを着たんですか?と聞くと、阪急に似ているユニホームの高校があると聞いて「オレが絶対に着ていかなあかん」と思ったとのことで。横にいた奥さんは「止めたんですけど…」と話されてましたが。さすがにズボンは履かれてなくてユニホームの上と帽子だけ。アンダーシャツも赤で、山田久志さんのファンということで背番号17を背負われていました。「北陸の17番はピッチャーじゃないんや」といった嘆き節も聞こえてきましたが。
五回にはセンターに大飛球が飛び、守っていた小南選手が大ファインプレーで捕った時には「あんなん、福本豊を思い出してしゃあないわ」と喜ばれたりしていて。そんなおっちゃんの横には、8番を打っていた谷崎選手のいとこがいるという野球チームの子どもたちも、応援に来ていました。谷崎選手が打席に立つと「がんばれ!」っていう声援がね、かわいらしくて。声出し応援が解禁されたことで、アルプスも元の姿に戻ったなと。
それこそ、第1試合の東北のアルプスには、WBCでも話題で同校OBであるダルビッシュ選手の、お父さんが来られてました。別の知人から「紹介しますよ」と言われて、「実は東京ドームに応援行かせてもらいました」とご挨拶させてもらうと「息子がお世話になりました」と。いやいや、何をおっしゃいますか。僕からすると、夢をありがとう、ですから。
お父さんは、東京ドームでの試合はチケットが手に入らなかったとかで、家で観戦されていたみたいでしたが、アルプスを出たところで、囲まれて、いろいろな方から写真を撮られてました(笑)こういった光景も、甲子園が帰ってきたなと感じさせてくれました。