まるでマトリックス 芦川うらら平均台落下寸前から「驚異的」カムバック 世界驚愕
「体操・世界選手権」(18日、北九州市立総合体育館)
女子予選が行われ、種目別平均台に出場した東京五輪6位入賞の芦川うらら(18)=静岡新聞SBS=は13・533点で初日の7班終了時点で決勝進出圏となる暫定4位につけた。18、19日の予選で、個人総合は上位24人、種目別は上位8人が決勝に進出する。
日本が誇る平均台のスペシャリストが、驚異的な演技をみせた。序盤から順調に技を決めていった中、演技後半のジャンプ後、大きくバランスを崩し、後ろにのけぞる体勢に。左足をあげてなんとかバランスを取ろうとしたが持ち直せず、落下は不可避と思われたが、もう一度左足をあげてバランスを取り直してカムバック。その後は演技をまとめきり、減点を最小限にして決勝進出圏に踏みとどまった。予選後は「自分でもあんなに耐えたのは初めて。やっている時は本当にびっくりしました。本当にヤバい、ヤバい、落ちるかもという感じでしたけど、練習ではないような力が出た」と、目を丸くして振り返った。
演技は世界的な反響を呼び、国際体操連盟の公式ツイッターは「芦川うららは後半に驚異的なセーブをみせた」と伝え、映画「マトリックス」の画像を張り付け、演技を称賛する海外ファンもいた。
決勝に進めれば、メダルも視野に入る。「安定した演技をみせて、今度こそ勝負したい」と、力を込めた。