水谷隼「自分の中で一区切り」24日現役最終マッチへ 地元凱旋試合で有終

 卓球のノジマTリーグ彩たま戦で、ダブルスでプレーする東京の水谷(左)と張本=さわやかアリーナ袋井
 彩たま戦に出場し、試合後に笑顔で記念写真に納まる東京の水谷(中央)と張本(左)ら
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 「卓球・Tリーグ男子、東京3-2彩たま」(23日、さわやかアリーナ)

 東京五輪混合ダブルス金メダルの水谷隼(32)が地元静岡での凱旋(がいせん)マッチに出場した。第1試合のダブルスに出場し、五輪男子団体銅メダルの張本智和(18)と夢のペアを結成。惜敗したものの、大きな拍手に包まれた。試合後のオンライン会見では、同会場で行われる24日の試合にも出場する意向を示した上で「自分の中ではあしたの試合で一区切りと考えている」と、現役ラストマッチとなる可能性を改めて明言した。

 水谷は集大成と位置づけた東京五輪で悲願の金メダルを獲得し、大会後は目の不調の影響などもあって現役引退を表明。ただ、地元でのTリーグ2連戦には出場する意向を示していた。

 この日は凱旋試合とあって友人や関係者も応援に駆けつけたといい、水谷が登場するとひときわ大きな拍手が湧き起こった。試合後にはコート上でマイクを握り、「五輪が終わってから直接みなさんに感謝の気持ちを伝えることができなかったので、改めて声援ありがとうございました」と観客席に頭を下げた。

 試合は張本とのペアで随所に見せ場をつくったものの、練習不足もあって惜敗。「3カ月やってなくても、もう少しいいプレーができるかと思ったが、あまり体が動かなくて(イメージとの)ギャップをすごく感じた。そういう意味では自分の卓球(の実力)が、才能ではなく努力を重ねてやってきたんだなと感じられて良かった」と独特の言い回しで振り返った。

 リーグ戦は来年2月まで続くものの、24日が現役最終戦となる公算が高い。「アスリート(として)の気持ちは五輪で最後だったので、五輪で全てを出し切って燃え尽きたという言葉が合っている」と第一線の選手としては既にピリオドを打った心境だと明かした上で、ファンへの恩返しとして「なかなか練習ができていないと分かった上で期待してくださっているので、あしたは泥臭いプレーでもいいから勝利を届けたい」と有終を誓った。

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