関脇明生 合同稽古は「ガタガタでした」先場所は照ノ富士撃破「成長できる場所だった」

 ぶつかり稽古で高安(右)に転がされる明生(代表撮影)
 霧馬山(右)と押し合う明生(代表撮影)
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 大相撲九州場所(11月14日初日、福岡国際センター)に向けた合同稽古3日目が27日、東京・両国国技館内で行われ、関脇明生(26)=立浪=が合流した。関取衆の申し合いでは小結高安(田子ノ浦)、ホープ霧馬山(陸奥)らと22番取って15勝7敗と上々だった。

 前日まで部屋での稽古、トレーニングで体を目いっぱい追い込んできた。「かなり足とかに疲労がたまっているので、ちょっと最初の一番の頃から少し体は疲れ気味というか。でも、それなりに動けたんじゃないかな」と、充実の表情。

 高安、霧馬山ら相手にも馬力負けせず、本場所でも対戦する実力者ら相手と肌を合わせたのは収穫。「あんまり番数と勝ち負けはそこまで意識はしていないので、それよりもやろうと決めたものを少しでもその動きができていけばなという気持ちで一番一番やりました」とうなずいた。

 最後は高安の胸を借りぶつかり稽古。約5分、何度も土俵に転がされ、泥まみれになりながら食らい付いた。「久しぶりに重たい人とのぶつかり稽古だったので。でも、(申し合い稽古の)最後の何番かでかなり…。高安関は重たいので(体は)ガタガタでした」と笑った。

 新関脇の先場所は4勝7敗と崖っぷちで迎えた12日目、横綱照ノ富士(伊勢ケ浜)を下手投げで撃破。そこから4連勝して、勝ち越しを決めた。

 「勝ちを意識して相撲を取ることはあまりしたくないというか、タイプなんですけど、やっぱり勝ちにいかないと今後、後悔すると思って、最後は集中していきました。その中で自分の圧力だったり、横への動きだったりいい相撲が出たんじゃないかなと思います。一番はやっぱり横綱に勝つことができたんですけど、いい一番だったし、あそこまで追い込まれた中で勝ち越しを決められたのも自分にとっては成長できる場所だったと思います」と収穫だった。

 まだ幕下だった頃、元横綱日馬富士から「その番付で結果を出していけば、チャンスが巡ってくる」と助言をもらった。その言葉を信じて土俵に上がってきた。関脇で結果を出し、大関とりのチャンスをつかむのみだ。

 「そこを目指してまだまだ力を付けていかないといけないと思います。(元日馬富士関の)その言葉は結構残ってますね、自分の中に」と力を込めた。

 先場所後、元横綱白鵬(現間垣親方)が引退。対戦は2戦2敗で、惜しい相撲もあったが、及ばなかった。

 「やっぱり白鵬関という大きな壁を越えることができなかった。(自身の世代で)越える力士が出なかったのはやっぱり白鵬関が偉大だったというのもありますし、自分たちの世代がやっぱり足らなかったというか、そういうことだと思いますし、最後まで越えられなかったんですけど、これからさらに自分たちの世代が盛り上げていくと思いますのでその中で、自分は自分なのでしっかり上を目指して稽古を積んでいきたい」と悔しさは今後の土俵にぶつける。

 鹿児島・奄美大島出身。2年ぶり九州場所に関脇として“凱旋”になる。「九州場所も勝ち越したいです。両親は今回は来ないと思います。(新型コロナウイルス感染拡大前は)毎場所来てました。まあ、落ち着いたらまた見に来てくれると思います。それまでいい成績を残していきたい」と、故郷の期待を背負い、さらなる活躍を誓った。

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