貴景勝が明かす白鵬戦の思い出 初顔で「うれしいと思ったら終わっちゃうなぁ」

立ち合いの確認を行う貴景勝(右)=代表撮影
貴健斗(右)に助言する貴景勝(代表撮影)
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 大相撲の大関貴景勝(25)=常盤山=が28日、都内の部屋で基礎運動、踏み込みの確認などを入念に行い汗を流した。稽古後は引退した元横綱白鵬(現間垣親方)と取った一番一番の思いを語った。

 初対戦も「覚えてますよ。17年名古屋。徹底して差させないように相撲を取っていました」と鮮明に記憶する。

 幼少期からすでに横綱だった雲の上の人。「(初顔が)うれしかったけど、うれしいと思ったらダメだなと思って。とにかく一生懸命いこうと。小学生から横綱だった人とやれると言うことはうれしいけど、うれしいと思ったら終わっちゃうなぁ、と思っていましたね。うれしいと思ったら勝負に対するベクトルが違う方向になっちゃっているので。勝っているものは何一つなかったから、気持ち、勢いだけでいきましたね」と挑んだ。結果は寄り切られ完敗。「俺は何一つ焦りを与えられなかったんですよね」と振り返った。

 初勝利は自身が初優勝した翌場所、2019年初場所。引き落としで撃破した。「自分が優勝して(次の場所で)勢いもあっただろうし、横綱が本調子じゃなかったかもしれないし。調子いい悪いものあるので。いろんなことが重なったんだろうなと」。対戦成績は1勝5敗だった。

 長期の白鵬時代が終わり、大関には次代を担う責任が増す。首負傷明けの先場所は序盤、3連敗と苦しみながら8勝を挙げ、かど番を脱出した。

 「周りが言うほど自分の中では、という感じでした。その日に向かって一生懸命やるしかできないので。それで負けたら弱いから負ける。大関から陥落するということは、大関の能力がないから落ちるだけなので。そこに怖がる必要はないかなと思っていました。力がないなら下でやるしかないし。結果が全てなので」と負けが込んでも焦りはなかった。

 12日目に勝ち越し決めた。「一応、節目という気持ちはあったけど、8番では満足できないので。8勝を節目にしたらダメですから。そういう意味では先場所は良くなかったですね。やっぱり優勝狙っていく中で、最低でも2桁」と悔やんだ。

 雪辱へ向け、じっくり追い込み体を作り上げてきた。近日中に実戦稽古も行っていく。

 2年ぶり開催の九州場所は初優勝の地。昨年、東京開催の11月場所でもV2を果たすなど験(げん)も抜群だ。「九州は飯もうまいし、初めて序ノ口で番付の載ったのも九州だし、いろいろいい経験、勉強もさせてもらった場所なので。しっかり体と相談しながら準備をしていきたいですね」と意気込んだ。

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